【SharePoint 活用方法を調査してみた】
SharePoint は、ビジネス プラットフォームのビッグネームとして世界中で認知され、また利用されています。
しかし、ここまで急激にシェアを伸ばし、どこでも使用されるようになった背景にはどのような理由があるのでしょうか?
また、企業・組織は何を目的として導入し、どのように使用しているのでしょうか?
AvePoint の独自調査 によると、SharePoint を採用する目的としては、以下の 4 つが最もよく挙げられるようです。
• コラボレーション
• ドキュメント管理
• ドキュメント共有
• イントラネット サービス
【SharePoint Online への移行理由】
Office 365 に代表されるクラウドの爆発的な広がりにともない、SharePoint Online も有力な移行先として最新版 SharePoint とともに人気の移行先となっています。
以下に、SharePoint Online への移行理由の内訳をまとめてみました。
• 自社の戦略に合致していた (54%)
• コストパフォーマンス面からみて最良の選択だった (49%)
• 自社の業務内容からみて最良のテクノロジーを備えていた (45%)
• 市場のトレンドだった (43%)
• 最新の機能を使用するために利用できる唯一の選択肢だった (22%)
• オンプレミスよりもセキュリティ面が優れていた (19%)
【最もよく使われている機能・使われていない機能】
なぜ企業・組織が移行を決定したのかを知ることも重要ですが、どのようなツールや機能が実際に利用されているのかを知るのも同様に重要です。
SharePoint のハイブリッド ソリューションを利用している回答者のうち、「使っている」 と回答のあった機能を以下にまとめました。
• シングルサインオン (68%)
• OneDrive for Business (66%)
• チーム サイト (63%)
逆に、「利用している」 との回答が最も少なかった機能は以下のとおりです。
• プロファイル リダイレクト (20%)
• 監査 (17%)
• Duet (3%)
監査・エクストラネット・ブランディングは、それぞれ 40%・36%・31% と、最も高率で伸びることが予測されています。これに対し最も伸びしろが低いと予測されている機能は、Yammer (9%) と Duet (12%) という結果となりました。
【移行済みセグメント】
また、SolarWinds がグローバル レベルの顧客を対象として実施した 調査 (PDF) からは、企業・組織が既にクラウドに移行したセグメントについて、興味深い洞察を得ることができます。
• アプリケーション (北米: 69%, ドイツ: 70%, 英国: 72%, オーストラリア: 71%)
• ストレージ (北米: 49%, ドイツ: 46%, 英国: 40%, オーストラリア: 40%)
• データベース (北米: 33%, ドイツ: 30%, 英国: 27%, オーストラリア: 31%)
• セキュリティ (SaaS テスト) (北米: 15%, ドイツ: 10%, 英国: 17%, オーストラリア: 12%)
• その他 (北米: 10%, ドイツ: 12%, 英国: 16%, オーストラリア: 20%)
• なし (北米: 5%, ドイツ: 6%, 英国: 3%, オーストラリア: 3%)
【SharePoint のバージョン】
多くの製品やソフトウェアは、「新バージョンが出た時点で、市場の中心は新バージョンに完全に移る」ことが半ば常識化しています。しかし SharePoint に関しては、これは必ずしも該当するとはいえません。
調査の結果によると、49% もの回答者がいまだに自社で SharePoint 2013 を使っていると回答しています。これに対し、SharePoint 2016 に移行したとの回答は、わずか 13% にとどまりました。
さらに詳しく見てみると、ハイブリッド環境で SharePoint を使用している企業・組織ほど、最新バージョンを使っている確率が高いようです。
【なぜ SharePoint 旧バージョンから脱却できないのか】
その他にも、以下のような興味深い事実が明るみに出ました。
• 巨大組織であればあるほど、旧バージョンを使っている。これに対し、従業員数 51-200 名の企業・組織は、SharePoint 2016・2013 を利用している比率が高い。
• オンプレミス版 SharePoint を利用している企業・組織のうち 30%、ハイブリッド クラウドを利用している企業・組織のうち 37% が、複数バージョンの SharePoint を同時に使用している。
• 複数バージョンが混在している最大の理由としては、膨大な量の SharePoint オンプレミスで展開した開発内容を一度に移行するのがきわめて困難であり、旧バージョンからの完全な脱却が難しいため (25 社以上の該当企業・組織へのインタビューで判明)
このような消極的な理由による旧バージョンの継続利用が、移行の際の手間、新規バージョンの導入の際のトレーニングをさらに複雑化し、困難なものとしてしまっているようです。
【クラウドか、ハイブリッドか、オンプレミスか? SharePoint の未来】
また、今後の方向性についても、以下のような興味深い考察を得ることができました。
• 現在でも SharePoint 2003 を使っている企業・組織は、他のバージョンを利用している企業・組織よりも、オンプレミス指向が強い
• SharePoint 2007 から 2016 のバージョンを利用している企業・組織の 58-70% が、将来的にはハイブリッド クラウド環境を構築したいと回答
• 全体的にハイブリッド クラウド環境への関心・指向が強い
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