HP TRIM から SharePoint Online への 20 年分の記録移行と Cloud Records での管理強化を実現した Cancer Council NSW
クリティカル ニーズ
- HP TRIM から SharePoint Online への移行
- 記録管理の自動化
- データ保護とバックアップ
Cloud Records の導入は、あらゆる意味で成功を収めました。15 年間廃止しようとしていたレガシー システムから脱却することができましたし、ユーザーからも受け入れられました。エンド ユーザーは Cloud Records が舞台裏で動いていることさえ気が付きません。プロジェクトに反対していたエンド ユーザーでさえ、今では 『もっといろいろできないか』 と言っているほどです。
Cancer Council NSW は、オーストラリア最大規模の癌関連非営利団体です。同団体は、研究から予防、支援に至るまで全方向的に癌に対するアプローチを行っており、約 350 名の従業員と 1,000 名のボランティアがその使命を支えています。同団体はミッションの性質上、財務・法務・人事など多岐にわたる記録を保持・管理する必要があります。
Cancer Council NSW では、オンプレミスのレガシー文書管理・記録システムである HP TRIM を廃止するのに、長いこと苦労していました。
「TRIM の利用停止に取り組み始めたのは、15 年も前のことです」 と、Cancer Council NSW の IT オペレーション & セキュリティ マネージャーである Tonia Marsh 氏は振り返ります。「AvePoint のソリューションを導入する前は、他のベンダーにも何社か話を聞いてみたのですが、どうしても TRIM を廃止できるとは思えませんでしたし、誰も取り組みたがりませんでした。」
レガシー システムは、操作が複雑で使いづらく、重いという問題を抱えていました。
「人事部は、保持要件の確認のため、オフボード プロセスの間にインシデントが発生したかどうかをいちいち確認しなければいけませんでした」 と同氏は説明します。「システムを起動して操作し、手動でデータを確認し、対策を講じるのに 1 件あたり 30 分もかかってしまっていたため、最終的にはシステムは使われなくなってしまいました。」
また、このシステムの欠陥のため、同団体のエンド ユーザーは記録管理ポリシーを認識し、記録管理者のようなアクションを取ることが要求されていたため、結果的にコンプライアンス基準を満たすことに失敗していました。
「エンド ユーザーが作業中の文書を電子記録に手動でアーカイブする際は、まず手動で TRIM にドキュメントを移動してエンコードし、正しいグループに入れる必要がありました。そのため、エンド ユーザーはシステムを使うのを嫌がっていました。」
Marsh 氏とチームは、HP TRIM から SharePoint Online への移行と、移行後の管理を支援できるベンダーを探すプロセスを開始しました。
「移行を計画していたときは、6 ヶ月後に COVID で在宅勤務が必要になるとは思ってもみませんでした」 と Marsh 氏は語ります。「これ以上ないタイミングだったといえます」。
AvePoint がこの計画のベンダーとして選択され、20 年分の記録を SharePoint Online に移行し、Cloud Records を利用して Cancer Council NSW の記録管理自動化を実現しました。
「Microsoft が提供する既定機能を、AvePoint のツールで強化し、高度な保持プロセスに対応しながら、物理的な記録の管理も実行することに成功しました」 と同氏は説明します。「TRIM のタグ付けの中には、オフサイトの箱に入った物理記録に対するものもありますが、AvePoint のソリューションを利用することで、デジタル記録と並行してトラッキング・管理することが可能になりました。」
Microsoft のラベルでは、フラットな階層構造しか認められておらず、1 件のラベルに許可されているのは 1 アクションのみです。Cloud Records の自動化機能により、より複雑なアクションをユーザーが介入することなく実行することが可能になりました。
「1 レコードあたり 30 分かかっていた 2 ステップのオフボーディング プロセスも、今ではほとんど時間がかからなくなりました。ユーザーを別のディレクトリに移動させるだけで自動的に処理が行われるので、人事担当者も非常に満足しています」と同氏は語ります。「記録の種類に応じて適切な期間、記録を保持することができ、完全にコンプライアンスを遵守することに成功しています。」
また、同団体では、Microsoft 365 内のデータを Cloud Backup で保護しています。「Cloud Backup も便利に利用しています。監査の際にも非常に便利ですし、操作も簡単です」 と同氏は語ります。Cloud Backup はCan同団体のデータ リカバリーに何度も貢献しています。
「ある SharePoint 管理者が主要な SharePoint イントラネット テンプレートのフロントページを誤操作でめちゃくちゃにしてしまい、他のすべてのテンプレートも影響を受けてしまうという事故が発生しました。以前であれば、管理者が何をしたのかを突き止めるのに何時間もかかっていたと思いますが、Cloud Backup を使ったことで、他の従業員が問題に気付くよりも前に、朝の 5 分で復元できました。
別のケースでは、2 件のチームの名前が非常に似ていたせいで、間違ったチームが削除されてしまい、長い間誰にも気づかれることなく放置されているというインシデントが発生しましたが、Cloud Backup のおかげで、必要なデータを取り戻すことができました。」
Marsh 氏と Cancer Council NSWにとって、Cloud Records の導入は大きな成功を収めました。
「Cloud Records の導入は、あらゆる意味で成功を収めました」 と同氏は説明します。「15 年間廃止しようとしていたレガシー システムから脱却することができましたし、ユーザーからも受け入れられました。エンド ユーザーは Cloud Records が舞台裏で動いていることさえ気が付きません。プロジェクトに反対していたエンド ユーザーでさえ、今では 『もっといろいろできないか』 と言っているほどです。」
デジタル記録の自動化を検討している人へのアドバイスを求められたとき、彼女は次のように答えました。「自動化は行う価値があります。ユーザーのタスクはシンプルになりますし、ヒューマンエラーの要素を取り除くことができます。」