Cloud Records を利用して遺漏のない記録保持を目指し、コンプライアンスへの準拠を実現した Cardinia Shire Council

クリティカル ニーズ

  • Australian Privacy Principles、Office of Victorian Information Commissioner、Public Records Office of Victoria (PROV) のコンプライアンスに準拠するソリューション
  • 既存のシステムから Microsoft 365 記録管理システムへの移行をサポートするソリューション

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ハイライト

  • 年間コスト・インフラストラクチャ管理費用の削減・セキュリティ強化を実現できる豊富な機能を利用し、将来にわたって利用可能なソリューションを入手。従来の 50 % から、100 % の記録データ保持を実現
  • 既存のシステムおよびネットワーク ドライブから Microsoft 365 プラットフォームへの転換に成功
quote 「Microsoft 365 であれば、我々の記録データすべてを保存することが可能だと感じました。 … しかし、記録管理システムとして SharePoint を導入する最終ステップとして、 PROV と VERS のコンプライアンスに完全に準拠する必要があり、これをサポートしてくれるパートナーを求めていまし た。AvePoint は我々のニー ズを満たしてくれました。」 quote
David Jackson 氏 情報サービス部門マネージャー、 Cardinia Shire Council

顧客紹介

Cardinia Shire Council は、オーストラリアのビクトリア州にある地方自治体で、Western Port と郊外の Yarra Ranges の間にあるメルボルン南東部に位置しています。

Cardinia では、500 名のユーザーと 4.5 TB 分のデータを HP TRIM から Microsoft 365 に移行する必要がありました。

挑戦

Cardinia Shire Council は、記録管理コンプライアンスにおいて地方自治体を牽引する存在です。

2016 年および 2018 年には、情報管理における地方自治体の先駆けとしての働きが評価され、PROV Sir Rupert Hamer Excellence in Records Management を受賞しました。

「過去 10 年間で、Cardinia Shire Council はコンプライアンス記録管理の分野において、その技術や文化を発展させてきました。」 と、Cardinia Shire Council の情報サービス部門でマネージャーを務める David Jackson 氏は語ります。「私は 35 年間この業務に従事していますが、Cardinia の記録管理に対する姿勢は、今まで私が見てきた中でも最も優れたもののひとつといえます。」

Cardinia の記録管理に対する積極的な姿勢を受けて、情報サービス部門では自社データに関する包括的な分析を開始し、データや記録を生成しているシステムすべての範囲にわたって記録保持を可能とすることを決定しました。

「データを分析した結果、生成された記録のうち、ルールに従って正しい場所に保存されているのは 50 %のみであることが判明しました。残りの記録は、ネットワーク ドライブ、ユーザー プロファイル、外部のストレージ デバイスなどに保存されていました。」 と、Jackson 氏は振り返ります。

「この状態でも公式システムやポリシーに準拠しているとは言えなくもないでしょう。しかし我々は、システムが実際どのように作動し、どのように記録が生成されていくのかまでも確認したいと考えました。そこまで考えてこそ、公僕としての責務が果たせるとの思いがあったからです。」

AvePoint のソリューション

Cardinia は、本当の意味で優れた記録コンプライアンスとは、エンド ユーザーに余計な操作を課すものではなく、ユーザーが正常な操作をしやすいよう誘導できる環境があってこそ成立するものだと考えました。

「Cardinia では、コンプライアンスに準拠し、シンプルかつシームレスで、将来にわたって利用可能な互換性のある記録管理ツールを提供することを目指しています。これは、残り 50% の記録データを保持することにつながります。」 と、Jackson 氏は語ります。

Cardinia では、マーケット リーダーに位置づけられる記録管理システムや、現在使用している記録管理システムに関しても高く評価しましたが、最終的には 100% の記録コンプライアンスを達成できる AvePoint Cloud Records が利用できることも加味し、Microsoft 365 を選択しました。

「OneDrive、Teams、SharePoint などのツールを備えた Microsoft 365 であれば、我々の記録データすべてを保存することが可能だと感じました。しかし、記録管理システムとして SharePoint を導入する最終ステップとして、PROV と VERS のコンプライアンスに完全に準拠する必要があり、これをサポートしてくれるパートナーを求めていました。」 と、Jackson 氏は語ります。「AvePoint は我々のニーズを満たしてくれました。」

Cardinia にとって、Cloud Records は直観的で使いやすく、デジタルおよび紙面での記録を追跡する際に便利なツールとして活用しています。

「エンド ユーザー向けのインターフェイスはとても優れていると感じます。 … 管理者インターフェイスに関しても同様にとても使いやすく、助かっています。」 と、Jackson 氏は語ります。

COVID19 の影響により、記録変更管理は以前よりも複雑化していますが、Cardinia では Microsoft 365 の導入範囲が着実に広がっています。これは別のタスクの裏で記録管理を同時進行することが可能となり、自動化などの便利な機能が実装された、エンド ユーザーにとって使いやすいコラボレーション ツールを提供したことにも理由があると考えられます。

「ソリューションを実装して以来、毎月作成されるネットワーク ファイルの数は 20,000 件から 5,000 件にまで減少し、Microsoft 365 の導入は順調に進んでいます。」 と、Jackson 氏は語ります。

「2020 年 12 月までにネットワーク ドライブを閉鎖する予定です。作成された記録データは 100% 正しい保存場所に格納され、かつ記録管理システムに完全準拠した状態となります。」

最終結果

Jackson 氏は、今回のプロジェクトから得られた主な結果として以下の 7 件を挙げています。

  • 豊富な機能性
  • 年間コストの削減
  • セキュリティの強化
  • コンプライアンスの強化
  • 将来にわたって利用可能なソリューションの提供
  • インフラストラクチャの管理費用の削減
  • 記録管理機能の向上

Jackson 氏は、Cardinia と同様のニーズを抱える企業に対して以下のようにアドバイスします。「記録データの変更管理を甘く見ない方がよいと思います。我々にとって、このプロジェクトは今までで最も困難な課題でした。まずソリューションを選ぶのではなく、データを格納するプラットフォームを決定してからパートナーを検討しましょう。プラットフォームは段階的に実装することが可能ですが、ソリューションの実装には時間をかけない方が賢明です。」