Corbion、DocAve® の導入で Microsoft® Azure® にホストされた SharePoint® 2013 環境の管理をシンプルに簡素化
クリティカル ニーズ
- SharePoint バージョンアップに伴い、全て関連メタデータの完全忠実性を保持したまま迅速でフレキシブルなデータ移行を実現
- SharePoint 環境内における権限管理のシンプル化とポリシー施行作業の自動化を同時に実現
- SharePoint アナリティクスの全体的なレポート化
「DocAve は一つのプラットフォームから SharePoint 管理をすべて行うことができます。これは非常に効率的だと思いました」
35 か国にオフィスを展開する国際企業である Corbion では、2 千名の社員に対するビジネス クリティカル アプリケーションとして、またドキュメント コラボレーション環境として SharePoint を使用していました。SharePoint 導入により社内イントラネットを使用して重要な情報にアクセスできるだけでなく、例えば製品仕様や研究結果、新規イノベーション詳細など、研究開発チームが製品に関連するコンテンツの共有やコラボレーションを実現するプラットフォームとしても活用されているといいます。
「SharePoint 環境は、社内でどんどん拡大を続けています」 Corbion でコラボレーション・生産性マネージャーを務める Feitze Mast 氏は話します。「さらに CRM や ERP システムといった、当社が以前から使用していたアプリケーションを組み合わせることで、従業員用の統一プラットフォームを構築していました」
2013 年、Corbion は 3 つの会社を買収しました。新たなユーザーを取り込む事となった Corbion は SharePoint 2007 ファームのアーキテクチャを SharePoint 2010 へと移行することを検討しますが、Microsoft が推奨する 100 GB 以下 というサイト コレクション サイズの水準がネックとなっていました。
「社内環境は 2 つの巨大なサイト コレクションで構成されていますが、この容量はそれぞれ 700 GB と 800 GB もありました」 Mast 氏は話します。「規模が大きいだけでなく、同一サイト コレクション内で多数の部署を管理していることも障害となってしまったのです」
このような組織全体を巻き込む大きな変更であることもあり、Corbion は新たな SharePoint 環境へ簡単にコンテンツを移動しつつ、同時にプラットフォームの管理をシンプルに実行できるようなソリューションを模索し始めることになります。「これほど大規模な移行プロジェクトですので、サード パーティ ツールなしには実現できないだろうと考えました」 Mast 氏は話します。「新たなシステムでもメタデータや権限などの重要な情報が失われないような形で実行するためにはそれしかありませんでした」
これまでの経験やパートナーのアドバイスなどを踏まえて Mast 氏が最終的に選んだのは、AvePoint の DocAve 移行ソリューションでした。DocAve 移行ソリューションは SharePoint インフラ管理を実現する DocAve ソフトウェア プラットフォームのモジュールです。DocAve 移行は、ビジネス上の重要なコンテンツを最新版 SharePoint へと移行する、効率的かつ高コストパフォーマンスなソリューションを提供します。新たな環境を 25 サイト コレクションに絞って構築したのち、Corbion は DocAve 移行ソリューションを活用して移行作業を開始しましたが、最終的にすべての作業はおよそ 4 か月ほどで完了しました。移行作業を通じ、メタデータや権限は全て完全な形で保持されていたといいます。
「DocAve のおかげで、データの一括移行が本当に簡単に行えました」 Mast 氏は話します。「特に重宝したのが移行ジョブのスケジュール機能です。これを使うことで、週末や営業時間外に作業を終わらせ、日曜日に確認を行い、月曜に本番環境へ反映させる、といった処理を部署ごとに行うことができたのです」
SharePoint 2010 への移行作業がすべて完了してから 2 年が経過した現在、Corbion では新たに Microsoft Azure にホストされた SharePoint 2013 へ、合計 3 テラバイトにも及ぶ環境全体のデータを移行することを検討しています。クラウドへと移行することで、ハードウェアのアップグレードなどが必要なくなるだけでなく、環境の拡張もフレキシブルに行えるようになるからです。SharePoint 環境が拡大を続ける中、Corbion はプラットフォームの既定機能に縛られることなく、環境内の権限管理やレポート化を簡単に行うことのできるソリューションを模索していました。前回の移行作業でその機能性に魅力を感じていたこともあり、Corbion は SharePoint 管理を実現する DocAve 製品を追加で導入し、当時使用していた類似の管理ツールから切り替えることを決断します。
「DocAve は一つのプラットフォームから SharePoint 管理をすべて行うことができます。これは非常に効率的だと思いました」 Mast 氏は話します。「同じインターフェースにすべてのツールが集約されている、というのは実際に便利です」
DocAve 管理センターは、環境における設定や構成、権限などを、あらゆる SharePoint オブジェクト レベルで簡単に一括変更することができます。Corbion は DocAve を活用し、例えばライブラリへのバージョン履歴の設定を必須にするなど、予め定めたポリシーが SharePoint 環境で遵守されている状態を保持すると同時に、離職した社員が保管していたコンテンツに対する処理のプロセスを自動化することにも成功しました。
「例えば社員が退職するなどのタイミングで、担当上司に通知メールが送信されます。これにより、退職した社員の OneDrive にコンテンツが残っていることを把握することができます」 Mast 氏は話します。 「この場合、通知を受けた上司からこのコンテンツを削除するべきか、別の場所へ移動するべきか、あるいは権限をもらって直接処理するかなど、取るべきアクションを自ら決めたのち私たちに連絡するという運用にしています。この場合、この上司から 1 か月連絡がなければコンテンツは自動的に削除されるよう設定しています。このようなプロセスも、DocAve なら簡単に設定することができるのです」
また、DocAve レポート ポイントは単一インターフェイス上から SharePoint の様々なレポートを取得することができるため、特に機密データが保管されているサイトに対する権限を監視したい場合に有効なツールだといいます。「財務部が使用する全てのサイトに対して誰がフル コントロール権限を持っているのかを把握するため、毎月レポートを作成しています」 Mast 氏は話します。「DocAve が出力してくれる包括的な情報のおかげで、本来グループに所属するべきでないユーザーを除外したり、ポリシーに則って権限をリセットする、といった操作を行うことができるようになりました」
SharePoint 環境の発展に合わせ、Corbion はオンプレミス環境にもクラウド環境にも対応可能な DocAve の移行、管理、レポート化といった様々な機能を活用し、完全統合型ソリューションを導入することができました。AvePoint が提供する 24 時間対応のテクニカル サポートによるバックアップもあり、Corbion は現在世界中の社員ユーザーに対してシンプルかつ安定したプラットフォーム管理を提供することができています。
「AvePoint のサポート チームは、私たちにとって非常に助けになってくれました」 Mast 氏は話します。「応答は常に迅速で、問題が完全に解決するまで粘り強く対応してくれます」
Corbion は乳酸誘導体やラクチドの業界を代表する企業です。特に酵素や乳化剤、ミネラル、ビタミンなどを配合した機能ブレンドの分野で、世界的な成功を収めています。