AvePoint Client Services と AvePoint Online Services の採用で、グローバルでの情報共有促進・コラボレーション強化・生産性向上を実現した JX 石油開発
クリティカル ニーズ
- グローバル拠点間のユーザーがスムーズに情報共有できる全社プラットフォームの構築
- チーム内での情報共有・ナレッジの蓄積がスムーズに実行できるコラボレーション基盤の構築
- Office 365 運用管理タスクの削減・ヒューマン エラーの削減による運用管理体制の強化
細かなところまで要望を汲み取ってもらうことができ、利用者のニーズに応じ、柔軟に対応していただけることを高く評価しています
JX 石油開発株式会社 (以下 JX 石油開発) は、産業の基盤を成す石油、天然ガス、非鉄金属などの資源について、その開発から生産、販売まで一貫して取り組む JXTG グループの中核事業会社のひとつであり、「石油・天然ガス開発事業」 を担っています。
JX 石油開発では、世界各地で働く従業員全員のコラボレーション・情報共有を活性化させ、全社一丸となった業務遂行を実現するために、JXTG グループとして導入した Office365 – SharePoint Online の活用を決定しました。
「当社の事業活動は海外が主体であり、全従業員の 6 割以上が海外で働いています。このため、海外を含めた IT 環境の整備が事業運営に必要不可欠であるものの、現地採用社員も含めた全社的な情報共有という観点では、課題が残されていました。
また、厳しい事業環境下で全社一丸となり、困難な諸課題に対処するためには、現地採用社員も含め、全員が、ひとつの基盤環境のもとで情報共有していく必要性、ニーズが高まっていました」 と、JX石油開発・総務部 IT グループに所属する竹内悠人氏は振り返ります。
「これまでは、本社と国内・海外現業所との間で、『必要な情報を本社側が把握するまでに時間がかかる』、『本社、現業所間での情報交換がメール中心で、全社横断的な知識の共有が進まない』『現地採用スタッフまで業務連絡が行き渡らない』 などの問題が起こりがちでした。
そこで、SharePoint Online の優れたコラボレーション機能を活かし、本社および全現業所からアクセスすることができるポータル(以下、グローバル ポータル) を構築することとしました。JX 石油開発では、グローバル ポータルを本社と全現業所が活用していく IT 基盤と位置付け、JX石油開発で働く全員のコラボレーション・情報共有の場として活用するとともに、本社と海外現業所の、複数部門間の連携強化を実現していくことを計画しました」 (竹内氏)。
また、JX 石油開発は、SharePoint Online が備えている優れた文書管理機能や、チームサイト機能にも注目していました。例えばチーム内でドキュメントやタスク、カレンダー等の管理や共有などが利用できれば、業務生産性をさらに向上させることも可能なのではないかと期待されました。
しかし、SharePoint Online に標準装備されているチームサイトは、使用できる機能の多さ、カスタマイズ性の高さなどが仇となり、エンドユーザーには使いづらいものとなってしまう危険性があります。
その結果、サイトに保存したドキュメントが活用されず、単なる 「ごみ箱」 状態になってしまう・サイトが活用されず、結局はメール中心の業務遂行になってしまうなど、投資の結果が充分に活かされないのではないかという懸念がありました。
また、チーム サイトの追加構築やドキュメント共有といった利活用が進むにつれ、アクセス権の管理や誤操作への対応といった IT 部門の管理タスクが飛躍的に増加し、IT部門の人的リソースを圧迫することになるのではないかという不安もありました。
そこで JX 石油開発では、SharePoint Online の利活用をアシストするサード パーティーの選定に乗り出します。検討の結果、既にグローバル企業の SharePoint / Office 365 導入・利活用促進において実績を上げている AvePoint が選ばれました。
JX 石油開発が SharePoint Online の活用促進・運用管理のパートナーとして選んだ AvePoint は、 Microsoft の ベスト プラクティスに従い、全世界16,000以上の企業・組織に対してSharePoint の導入計画・サービスを 2001 年から提供してきた企業です。
AvePoint Client Services の一環として、AvePoint のコンサルタント・エンジニアが JX 石油開発担当者に対する綿密なヒヤリングを実施し、必要な機能を絞り込みながら、SharePoint Online をベースとした JX 石油開発のグローバル ポータルを設計・構成しました。
「グローバル ポータルには、CEO を筆頭とするマネジメント陣からのメッセージや、世界の現業所情報などが掲載されています。また、『イベント情報』 欄や 『お知らせ』 欄なども設置され、JX 石油開発の従業員全員が周知すべき情報を、まとめて閲覧することができるように設計されています。
『お知らせ』 欄への記事投稿時に、通知メールを自動発信する機能を実現するための技術面でのサポートや、マネジメント メッセージの発信者追加にともなう仕様改善の提案など、細かなところまで要望を汲み取ってもらうことができ、利用者のニーズに応じ、柔軟に対応していただけることを高く評価しています」(竹内氏)。
チーム サイトの構築にあたっては、「HSE チーム サイト」「技術系ナレッジ共有サイト」「石油開発プロジェクト サイト 」 などを、関係する各部門へパイロット展開し、徐々に全部署、全現業所へと普及を促していく方針としました。チーム サイトの設計・導入の過程について、竹内氏は以下のように説明します。
「ここでも、パイロット展開に協力してもらえる部門およびメンバーへヒヤリングを実施し、業務上の課題にはどのようなものがあるか、どのような機能を使用したいかについて、部門メンバーが AvePoint のコンサルタントに直接伝えることのできる機会を持ちました。
扱う情報の種類や他事業所・部門とのやり取りの頻度、ワークスタイルなどは、部門により大きく異なります。このため、各部門のニーズにマッチした形のコラボレーション環境を提供することが非常に重要でした。
AvePoint Client Services を使用することで、各部門が最も必要としている機能を実装したチームサイトを構築・提供することができました」(竹内氏)。
加えて JX 石油開発では、Office 365 の諸機能を強化し、ニーズに従って使いこなすため、AvePoint が提供する AvePoint Online Services の導入を決定しました。
Microsoft Azure 上にホストされる AvePoint Online Services は、Office 365 の管理作業をシンプル化すると同時に、SharePoint Online や Exchange Online、OneDrive for Business などのプラットフォームにおけるアイテム レベルからプラットフォームレベルまでのバックアップ・リストア機能をはじめとする、数多くの機能を提供するツールです。運用管理に活用している機能について、竹内氏は次のように説明します。
「JX 石油開発では、チーム サイトの提供にともない、チームサイトの利用ルールを制定しました。例えば、【各チームサイトの管理者が、サイトに付与しているアクセス権を定期的に確認する】 といったものです。
この機能で出力できる Excel レポートをもとに、各チームサイトの管理者にアクセス権の付与状況について確認を依頼し、改廃がある場合は修正してもらいます。アクセス権確認・出力までの手間が格段に解消され、結果も正確になるため、ケアレスミスの防止と生産性の向上に役立つと確信しています。
加えてワークショップでは、AvePoint のエンジニアから 『 Excel の出力先をデスクトップではなくチーム サイトにすれば整理がしやすくなる』 というヒントを出してもらい、実行方法も分かりやすく整備して頂きました。
必要とする機能について、実際の業務シナリオに沿った形で直接質問することができたため、効率よく環境の整備を進めることができたと感じています」(竹内氏)。
「グローバル拠点間の連携・情報交換体制強化」「自社ニーズに沿った Office 365 の利活用」 は、Office 365 導入の効果を最大限に引き出したいと考えていた JX 石油開発にとって重要なポイントでした。
JX 石油開発は、AvePoint Online Services が備える運用管理機能を活用し、これらの目標に向かって着実に歩みを進めています。AvePoint と共に取り組んだポータルやチームサイトについて、竹内氏は次のように振り返ります。
「ポータルやチーム サイトは、ただ単に作ればよい・導入すればよいというものではなく、エンド ユーザーに使ってもらえるもの、実際に活用してもらえるものを構築しなくては意味がありません。
Microsoft クラウドのエキスパートとして経験を積んできた AvePoint のアドバイスを受けながら、ポータルや各チームにはどのような機能が適しているか、どうすれば各チームがスムーズに仕事をこなすことができるかを一緒に考えてもらうことができたのは、その意味で非常に有益であったと思います」(竹内氏)。
また JX 石油開発では、AvePoint が提供しているコンプライアンス対応ワンストップ ソリューションである Compliance Guardian を使用した情報環境のスキャン等にも興味を持っています。今後の展望について、竹内氏は次のように語ります。
「石油開発事業の特徴として、機密性の高い情報の取り扱いが多いため、Compliance Guardian には特に関心を持っています。同時に、今後も AvePoint Online Service の様々な機能を活用していくことで、コラボレーション基盤全体のサービス向上に活かしていきたいと考えています」(竹内氏)。