ロシュ・ダイアグノスティックス、SharePoint コンテンツのアイテム単位リストア・サイト/ファイル使用状況のレポート作成・ファイル サーバーと SharePoint の接続を DocAve で実行

クリティカル ニーズ

  • 自由自在なバックアップ
  • 利用状況の見える化
  • ファイルサーバーと SharePoint の住み分け解消

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  • ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 様
  • 顧客ロケーション Japan
  • 業界 製造
  • プラットフォーム Windows Server 2012
  • AvePoint ソリューション

    バックアップ & リカバリー

quote ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 quote
大矢智子 氏 IT 部門 CRM & 3C 部 3C グループリーダー

挑戦

SharePoint を導入した経緯


- SharePoint Portal Server 2001 から SharePoint Server (以下 SharePoint) を利用し続けていると伺いましたが、当初の選定理由など具体的に教えて頂けますか?


<ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 IT 部門 CRM & 3C 部 3C グループ リーダー 大矢 智子氏>

当初は、日本ロシュの中に医薬品事業部と診断薬事業部があり、診断薬事業部は Notes / Domino を使っていましたが、1998 年に診断薬グループが分離してベーリンガー・マンハイム株式会社と統合し、日本ロシュからロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 (以下、ロシュ・ダイアグノスティックス) として独立しました。

その際に、グローバルのポリシーでメールシステムは Microsoft Exchange Server にするという方針が決定した為、それをきっかけに Notes / Domino を廃止しました。

ただ、それまで Notes / Domino の中で管理していた文書がありましたので、それらの移行先として様々なグループウェアを比較・検討した結果、 SharePoint 以外に法人として利用し得るグループウェアが見つからなかった為、グローバルに依頼して SharePoint の利用をパイロットケースとして承認してもらいました。

その後、SharePoint Portal Server 2001 (以下 SPPS2001)、SharePoint Portal Server 2003 (以下 SPS2003) まで利用して、Microsoft Office SharePoint Server 2007 (以下 MOSS) からはロシュグループの中の診断薬グループ向けのポータルとイントラの標準として SharePoint を使用するという方針が決定しました。

また、グローバルでは文書管理に使用していた EMC Documentum から SharePoint への移行が決定しました。

日本側でも、現在使っている DR (臨床検査薬情報担当者) 向けの SFA は最初から内作しているもので、SFA とは言いつつもシステムへの入力画面のみではなく、お知らせや関連リンクがあるなど、DR の業務に特化したポータルサイトになっていますので、今度 Dynamics CRM に切り替えるにあたり、ポータルの部分を SharePoint で実現しようとしています。


株式会社ソノリテが提供するサービス


- 日本では SPPS 2001 から、グローバルでは MOSS から、 SharePoint を活用されるロシュ・ダイアグノスティックス様が保守パートナーとして株式会社ソノリテを選んだ理由は何ですか?


SharePoint 上には、本社から送られてくるカスタマイズされたテンプレートを使用しなければいけなかったので、外資系特有のシステム運用を把握している等、ある程度スキルの高いパートナーさんを必要としていた、というのが理由の 1 つです。

ソノリテさんは SharePoint にも DocAve にも精通されていますのでスキルの面で安心できました。

また、実際に保守を担当して頂いてからも、カスタム テンプレートの適用など、イレギュラーな対応が必要な際にも柔軟に対応してくださったり、受け身ではなく、常にプロアクティブに対応してくださるなど、その姿勢が信頼できるものでしたので今後も引き続き期待しています。

AvePoint のソリューション

SharePoint の利用が進んで顕在化された、技術的な3つの課題


- 1998年から SharePoint を利用し続けた中で何故今 DocAve をご検討頂けたのでしょうか?


<大矢氏>

きっかけはバックアップリストアでしたが、最終的には大きく分けて3つ、課題がありました。

  • 課題1. 「自由自在なバックアップリストア」
  • 課題2. 「利用状況の見える化」
  • 課題3. 「ファイルサーバーと SharePoint の住み分け解消」

課題1 「自由自在なバックアップリストア」


- それでは、それぞれの課題について順番に、具体的に教えてください。まずは「自由自在なバックアップ」について具体的に教えてください。


グローバルプロジェクトでは、日本⇔シンガポール⇔ヨーロッパで SharePoint 上のドキュメントを更新していましたが、あるユーザーがファイルを上書きしてしまいました。SharePoint 標準のバージョン管理を使いたかったのですが、それによりヨーロッパからのアクセススピードが低下してしまう為使用していませんでした。

その際、該当ファイルをリストア出来ないかと要望があったのですが対応できず、3rd パーティ製品から対応製品を探すことを決定しました。

また、ある事業部ではコールセンターが 365 日 24 時間対応になった際、サポート要員として外部委託サービスを導入し、操作説明、トラブルガイド、業務連絡や引き継ぎ情報等サポートに必要な情報をナレッジベースとして SharePoint に集約しました。

そのサイトが 365 日常に稼働していないとならないので、更新パッチの適用時に一時的に参照するサイトが必要になりました。バックアップ機能があればそちらも対応できると考えました。

- DocAve を選んだ理由を教えてください。


いくつかの製品を比較・検討した結果、弊社で必要としていた「サイト・ファイル単位でのバックアップ リストア」に対応している製品が DocAve バックアップ & リカバリー for SharePoint のみだったので採用を決定しました。

- DocAve には具体的に何を期待しますか?


以前ユーザーがファイルを上書きしてしまった時に出来なかったアイテム単位でのバックアップ リストアです。

DocAve を利用することで「粒度の高いバックアップ リストア」が可能になると期待しています。また、365 日 24 時間稼働の必要がある QA サイトの一時参照用にサイトを丸ごとバックアップすることも考えています。

DocAve バックアップ&リカバリー

ツリー上のデータ構造から バックアップ・リストア対象を アイテム単位で選択し、 即座にリストアが可能。

課題2 「利用状況の見える化」


- 次に、「利用状況の見える化」については、いかがでしょうか? 具体的に教えてください。


イントラネットと呼ばれるサイト コレクション上では、チームサイト毎に管理者を決めてユーザー管理を任せていますが、ユーザー登録の為管理者にはフルコントロール権限を付与しています。

また、サイトの運営は、管理者に一任しているので、サイトによっては既に使われなくなっていたり、不要なファイルが散在していたりする可能性がありました。

また、以前から「自分のサイトがどれだけ使われているかが知りたい」等、利用状況の見える化については要望がありました。

- DocAve を選んだ理由を教えてください。


現場のサイト管理者からの要望に応えるために、標準のレポート機能より高度な SharePoint のアクセスログが必要でした。

DocAve 監査マネージャー for SharePoint では、長期間の監査ログ蓄積もアイテム単位のアクセス解析も出来ましたのでまずはバックアップと監査マネージャーを使いたい、と考えました。

- DocAve には具体的に何を期待しますか?


まず、DocAve を利用することで長期間アクセスされていない不要なサイトやファイルを把握して削除することが出来ましたし、一部のサイトでは既に必読管理に活用しています。

また、アイテム単位でのアクセス状況を可視化することで、ユーザーの情報ニーズの把握に役立つと期待しています。

過去に、個人の便利のために作成したファイルを同僚にも共有していたら、いつの間にか多くの人が使用するようになり、そのファイルが無いと業務に支障をきたすようになっていた、という事例もありましたので、数値による可視化でより有用な情報の発掘にもつながると考えています。


DocAve 監査マネージャー

特定ファイルのアクセス数やアクセスしたユニークユーザー数で必読管理ができる。


課題3 「ファイルサーバーと SharePoint の住み分け解消」


- 次に、「ファイルサーバーと SharePoint の住み分け解消」については、いかがでしょうか? 具体的に教えてください。


元々はファイルサーバーの共有フォルダで情報共有していました。

SharePoint 導入後も、Illustrator で作成した試薬パッケージのイメージファイル、お客様への製品説明用プレゼン資料、学会・セミナーで使用するスライド等、重いファイルは、パフォーマンスやコストの面からファイルサーバーのほうが向いており、 SharePoint とファイルサーバーの住み分けが発生していました。

- DocAve を選んだ理由を教えてください。


DocAve ファイルサーバー コネクタ for SharePoint を利用して移行せずに実体をファイルサーバーに残したまま SharePoint にマウントすると、既存データに対して、バージョン管理、ワークフロー、串刺し検索、排他制御やアップロード対象サイズ・タイプの制限など、SharePoint の文書管理機能をすべて活用できる為、それらの問題を解決出来ると思いました。

特に、ファイルサーバー上のファイルも SharePoint 側からまとめて検索対象になる、という点が魅力でした。

- DocAve には具体的に何を期待しますか?


ファイルの実体をすべてファイルサーバー上に残したまま SharePoint 側からの編集・管理を実現することで、これまで課題とされていたパフォーマンス低下やディスク肥大化によるコスト増加を解決し、見つかりづらかったファイルが検索対象になることで、業務が効率化されることに期待しています。



DocAve ファイルサーバー コネクタ (ファイルシェア ライブラリ)
実ファイルはファイルサーバーに置いたまま、SharePoint の文書管理機能をフル活用。


株式会社ソノリテが DocAve サポートを通じて感じたこと


株式会社ソノリテ SharePoint ソリューショングループ湯原 麻衣子氏


- 実際に DocAve ソフトウェアの運用をしてみてどうでしたか?


<株式会社 ソノリテ SharePoint ソリューショングループ 湯原 麻衣子氏>

AvePoint サポートチームは、何か問題があると他のソフトウェアベンダーでは考えられないようなスピードで対応してくれました。

問題解決のためのパッチ提供だけでなく、問題が発生した状況からの現状回復の為のツールを提供してくれましたし、対応策がすぐに見つからない場合にも、必ず一時連絡をして現状を共有してくれるなど、常に再発防止に向けて最大限対応してくれていると感じました。

最近では SharePoint の導入には DocAve ソフトウェアは欠かせない存在ですし、私達も、今後は DocAve を含めたトータル的な保守・運用に力を入れて対応していく必要があると考えています。

- DocAve を利用して何かお気づきの点はありましたか?

AvePoint はお客様からのフィードバックを取り入れ製品に反映させています。それだけに DocAve にはいい機能が非常に多いのが魅力です。

ただ、いい機能が多くても使いきれているお客様が少ないと思うのでユーザー会などを開いて情報を共有することが出来れば更に良くなるのでは、と思います。

最終結果

今後の展望


- 最後に、今後の展望についてお聞かせ頂けますか?


現在はまだファイルサーバーと SharePoint の両方を使用している状態ですが、DocAve ファイルサーバー コネクタを活用して SharePoint がメインになり始めれば扱うデータが増加するので DocAve アーカイバ for SharePoint などを導入してビジネスルールに則った自動コンテンツライフサイクル管理が必要になってくると思います。


また、現在は公開できるファイル、または全社でなくともある程度大人数で扱うレベルのデータを SharePoint 上で管理していますが、扱うデータが増えれば、特に R&D のサイトなどはデータの機密性も高くなります。

DocAve 管理センター for SharePoint ではユーザーが持っている権限の一覧表示や Excel などの外部ファイルでの一括編集ができると聞いているので、今後は必要になってくるかもしれないと考えています。