​​​​SharePoint で迷子にならない!検索を最適化して業務効率UP​

投稿日: 03/24/2025
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SharePoint で検索をかけたときに、目的のファイルが表示されなかったという経験をしたことはありませんか? 実は既存の設定のままでは、SharePoint の検索精度は十分とはいえません。検索結果を最適化するには、適切な設定変更や検索方法の工夫が必要です。

本記事では、 SharePoint 検索の仕組みや適切な設定、検索の工夫などを解説します。検索精度を高めて業務効率を向上させましょう。

​SharePoint でファイルを検索する方法

SharePoint 内で検索すると、特定のキーワードを含むドキュメントや資料を素早く見つけることができます。 SharePoint は全文検索に対応しており、ファイル名だけではなく内部のテキストまで検索対象としているためです。

SharePoint で検索する際は、検索ウィンドウにキーワードを入力して Enter を押し、関連するファイルを表示させます。画面右上の「フィルター」を活用すると、ファイルの作成者や作成日、ファイルタイプなどでの絞り込みも可能です。

どのサイトから検索すればよいか分からない場合は、まず最上位のサイト(組織全体の検索)から始めるのが有効です。見つからない場合は、サイト単位で検索範囲を絞り込んでいくと、効率よく目的のファイルを見つけられます。

目的のファイルがヒットしない場合の対策

企業は多くのファイルを保存しているため、 SharePoint 内を検索しても、目的のファイルをなかなか見つけられない場合があります。以下では検索のコツとして、言語設定の確認方法や、効果的な検索テクニック、絞り込みパネルの活用、高度な検索について解説します。

​言語設定が日本語になっているか確認する

SharePoint の検索機能では、クローラーがドキュメントのインデックスを生成する際に、言語設定が自動的に付与されます。しかし、日本語のファイルが誤って英語などの他言語と判定されてしまうと、検索時に目的のファイルが表示されない場合があります。

検索で目的のファイルを確実に見つけるためには、以下のように言語設定の手動修正が必要です。

  1. サイトページの「設定」ボタンから「サイトの設定」を開く
  2. 「サイト管理」の「言語設定」にて日本語を選ぶ

「サイトの設定」が表示されない場合は、「サイト情報」から「すべてのサイト設定の表示」へ進むか、「サイトのコンテンツ」から「サイトの設定」を選択してください。

検索方法を工夫する

SharePoint で効率的にファイルを検索するには、検索方法を工夫して適切なクエリ(質問)を作成する必要があります。ただキーワードを入力するだけでは不要な結果が多く表示されてしまうことで、必要な情報を見つけにくくなるためです。

特に、論理演算子を使って検索条件を明確にしたり、ファイルの種類や作成者などのプロパティを活用したりすることで、より素早く目的のファイルを見つけやすくなります。

以下では、適切なクエリにより検索の精度を向上させるために、論理式を活用する方法や、プロパティを指定する方法を解説します。

​論理式を活用する

適切なクエリを作成するためには、論理式の活用が効果的です。論理式を使用することで、検索範囲を的確に絞り込み、必要な情報を素早く取得できるようになります。特に、大量のファイルを管理する SharePoint では、論理式の活用により、検索精度が大幅に向上するでしょう。

論理式 入力例 検索結果 
AND 検索 契約書 AND 2024「契約書」と「2024」の両方を含むファイルを検索
OR 検索 報告書 OR レポート 「報告書」または「レポート」を含むファイルを検索 
NOT 検索 マニュアル -旧版 「マニュアル」を含むが「旧版」は含まないファイルを検索 
完全一致検索  "営業計画書" 「営業計画書」と完全一致するファイルを検索 
タイトル検索 title:契約書  ファイル名に契約書 を含むファイルを検索する 

​プロパティを活用する

SharePoint の検索精度を向上させるには、プロパティを活用した検索も効果的です。プロパティとは、ファイルに付与される、作成者やファイルタイプ、作成日などの属性(メタデータ)です。よく使われる検索方法を以下にまとめました。

検索方法入力例検索結果
作成者の名前による検索author:山田作成者が「山田」であるファイルを検索する
ファイル名による検索filename:計画書ファイル名に「計画書」を含むファイルを検索する
ファイルタイプによる検索filetype:pdf「 PDF 」ファイルを検索する
論理式とプロパティの活用による検索"◯◯" filetype:pdf◯◯と完全に一致する「 PDF 」ファイルを検索する
複数のプロパティの組み合わせによる検索title:予算 filetype:xlsxタイトルが「予算」で始まる「 Excel 」ファイルを検索する

プロパティを活用した検索をする際は、プロパティと値の間にスペースを入れないようにしてください。

​​​検索結果の絞り込みパネルを活用する

既定の設定であれば、 SharePoint の検索結果はクエリとの関連性順に整理されて表示されます。多数の検索結果から必要なファイルを速やかに見つけるには、画面左側に配置された「絞り込みパネル」を活用しましょう。

絞り込みパネル内の選択肢をクリックすると、 SharePoint は条件にマッチするファイルのみを表示し直します。

絞り込みパネルに表示される選択肢は、管理者によってカスタマイズ可能です。基本的な絞り込み機能は、ファイルが保存されているサイト、作成者、作成された日付または日付範囲などの条件に基づいて設定されています。

高度な検索を利用する

検索結果をより具体的に絞り込みたい場合は、検索結果ページからアクセスできる「高度な検索」を利用しましょう。高度な検索では、以下のような条件でフィルタリングできます。

  • 特定のキーワードを含む・除外する
  • 検索結果の言語やファイルタイプを指定する
  • コンテンツのプロパティを指定する

ただし、高度な検索では設定できる条件が多いため、あまりに細かく指定しすぎると検索速度が遅くなるというデメリットもあります。そのため、最初から条件を詰め込みすぎず、徐々に検索結果を絞り込むようにするとスムーズに目的のファイルを見つけられます。

​​     ​​「タイトルに”契約書”を含む 日本語の Word ファイルを検索する場合」を例に挙げて、高度な検索を使用する手順を以下に示します。​​     ​

  1. 検索結果の「高度な検索」をクリックする
  2. 「次の条件のドキュメントを検索」で、条件を設定する​(今回は、「完全に一致するフレーズを含む」に「契約書」と入力)​
  3. 「対象言語」を絞り込む​(今回は「日本語」にチェック)​
  4. 「結果の種類」でファイルタイプを絞り込む​(今回は「 Word 文書」にチェック)​
  5. 検索を実行する

​​検索性を高めるための環境づくり

SharePoint の検索性を高めるための環境づくりとして、ファイルの管理方法に配慮が求められます。

ファイルにタイトル・作成者・作成日・関連プロジェクト名などのプロパティを設定して、フィルター機能を活用しやすくしましょう。

また、ファイルの作成者やファイルタイプなどの属性や、「会議資料」「予算関連」「重要」などのタグを付与すると、フォルダ構造に依存しない柔軟な分類・整理が可能になります。

特に、タグの追加や変更は自由に行えるため、業務の変化に応じた調整が可能です。

ファイルの管理方法については、以下の記事で詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。

SharePoint で文書を管理するには?メリットや導入の注意点を解説

​​SharePoint を適切に運用管理しよう

SharePoint の検索機能は、初期設定のままでは十分とはいえません。検索精度を向上させるには、まず日本語設定がなされているかを確認してください。そのうえで、論理式やプロパティの活用をはじめとするさまざまな方法を駆使することで、膨大なファイルのなかから目的のデータを効率的に見つけられます。

また、ファイル管理の段階からプロパティやタグを適切に設定することで、 SharePoint の検索性を大幅に向上させることが可能です。

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