Microsoft 社が提供するクラウドサービス、 Microsoft Azure の運用やトラブルシューティングの簡素化を実現する Microsoft Copilot for Azure 。 2023 年 11 月に開催された Microsoft Ignite で発表され、 2024 年 3 月現在、プレビュー版として登録し、承認された場合のみ利用可能です。
本記事では、 Microsoft Copilot for Azure の概要、機能や価格、始め方についてお伝えします。 Microsoft Azure を現在使用しており、 Copilot の活用を検討している企業担当者の方はぜひ、参考にしてください。
Microsoft Copilot for Azure とは
Microsoft Copilot for Azure とは、 Microsoft Azure を使った設計や運用、クラウド管理の最適化、トラブルシューティングを Copilot により効率的に行えるようにしたものです。
Copilot とは Microsoft 社と ChatGPT を開発した OpenAI が協力して提供している AI チャットサービスです。 ユーザーが Azure を適切に利用するためのサポートを行います。
Microsoft Copilot for Azureの機能
Microsoft Copilot for Azure の主な機能は次のとおりです。
タスクの実行
仮想マシンの効果的なデプロイや API Management のポリシー作成などのタスク実行を行います。
情報の取得
予算やセキュリティ要件に応じた最適な構成の確認、トラブル時の原因や解決策などの情報取得を行います。
ナビゲーション
開きたいサービスの正式名称がわからない場合でも、 Microsoft Copilot for Azure が候補を示し、詳細の説明も行います。
ポータルの設定管理
Microsoft Azure の設定ウィンドウを開かずに設定の選択やオプションの変更の確認を行います。
Microsoft Copilot for Azureの活用法
Microsoft Azure の主な活用方法としては、次の 4 点が挙げられます。
設計
Microsoft Copilot for Azure を利用するユーザーが属する組織のポリシーに沿ったサービスの設計や構成に活用できます。コンプライアンス要件の定義や遵守のプロセスを簡素化し、効率的なサービス設計が可能です。
運用
クラウドコンピューティングに詳しくないと難しい複雑なコマンドの実行や効率的なリソース管理をサポートします。ほかにも運用や管理に関する質問に回答し、ユーザーがクラウドのインフラを効果的に活用するためのサポートも行います。
最適化
ユーザーが利用するクラウドサービスのコスト効率やスケーラビリティ、信頼性の向上を可能にするための方法を推奨してくれるため、クラウドコンピューティングの最適化が可能です。
トラブルシューティング
クラウドコンピューティングの運用や管理で何かしらのトラブルが発生した際の原因を分析し、解決策の提案を行います。
Microsoft Copilot for Azureの制限事項
2024 年 3 月現在、 Microsoft Copilot for Azure にはいくつかの制限事項が設けられています。具体的には次のとおりです。
1 日あたりのチャット数とチャットあたりの要求数
1 日に利用できるチャット数と1回のチャットで要求できる数が制限されています。制限事項の詳細については、 Microsoft Copilot for Azure を開くことで確認が可能です。
一覧表示を求めた場合の項目数
Microsoft Copilot for Azure に対して一覧表示を求める場合、一部のものについては上位 5 項目までしか表示されません。
リソース名の使用制限
一部のタスクやクエリについては、リソースの名前を使用できません。また、 Azure リソース ID を指定する必要がある場合もあります。
使用言語
Microsoft Copilot for Azure で使用できる言語は、現時点では英語のみです。
Microsoft Copilot for Azureの価格
2024 年 3 月現在、 Microsoft Copilot for Azure はプレビュー版であり、プレビュー期間中は無料で利用できます。現時点でいつ正式版が提供されるかは明らかではありません。
ただし、 Microsoft Copilot for Azure は登録制であり、利用できるのは Microsoft Copilot for Azureはエンタープライズユーザとそのパートナーのみです。登録が承認されれば、追加料金を支払うことなく利用できます。
Microsoft Copilot for Azureの始め方
Microsoft Copilot for Azure を利用するには、 Azure のユーザーになったうえで アクセス申請 が必要です。その後、審査を経て登録が承認されれば Microsoft Copilot for Azure の利用が可能になります。
Copilotで効率的に作業をすすめよう
業種に関わらず業務の効率化やコスト削減を目的としてクラウドコンピューティングを活用するケースが増えています。しかし、クラウドコンピューティングを効果的に活用するには、一定の知識や経験が欠かせません。
Microsoft Copilot for Azure はそうしたクラウドコンピューティング活用の課題を解決する一つの施策として高い成果が期待されています。プレビュー版として追加料金なく利用できる今のうちに慣れておき、業務の効率化を目指してみてはいかがでしょう。
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