2023 年 12 月 1 日、 Microsoft 社は AI (人工知能)チャット機能である「 Microsoft Copilot 」の正式提供を開始しました。 AI チャットによる情報検索や Microsoft 製品との連携による業務効率化など、ビジネスを行ううえでさまざまなメリットを得られるサービスです。
本記事では、 Microsoft Copilot をこれから運用したいと検討している方に向け、種類や料金プランに加え、何ができるのかについてお伝えします。
Microsoft Copilot とは
Microsoft Copilot とは、Microsoft 社と ChatGPT を開発した OpenAI が協力して提供している AI チャットサービスです。 2023 年 2 月に「 Bing Chat 」として公開し、その後 2023 年 12 月 1 日に「 Microsoft Copilot 」として正式サービスを開始しています。
Microsoft Copilot の大きな特徴は、 ChatGPT 単体で使用する際には有料サービスとして提供されている ChatGPT のバージョン 4 ( GPT-4 )をベースとした AI アシスタントを無料で利用できる点です。
また、 Microsoft 365 との連携により、 Word や Excel 、 PowerPoint といった Office ツールでも利用できます。 Excel の関数をテキストで指示したり、 PowerPoint での資料作成を自動化できたりするため、大幅な業務効率化につながります。
Copilot の種類と料金プラン
Copilot の種類は、無料で利用できる「 Microsoft Copilot 」の他、有料版の「 Microsoft Copilot Pro 」「 Microsoft Microsoft 365 Copilot 」の 3 つです。ここでは、それぞれの概要と料金プランを紹介します。
Microsoft Copilot
Microsoft Copilot は、GPT-4 をベースとした AIチャットボット機能を利用できます。 Microsoft が提供するブラウザ「 Microsoft Edge 」の他、 Chrome 、 Firefox 、 Safari など主要なブラウザでも利用可能です。
GPT-3 では 、2022 年 1 月までのWeb上にあるページやテキスト、ブックのデータしか利用できませんでした。しかし、 GPT-4 であれば 2023 年 4 月までのデータを学習しているため、より新しいデータでの情報検索が可能です。また、テキスト情報やアップした画像を基に画像を作成しり、編集したりもできます。
Microsoft Copilot Pro
Microsoft Copilot Pro は、 Microsoft 365 Personal もしくは Microsoft 365 Family を利用する主に個人ユーザー向けのサービスです。月額料金と主な特徴は次のとおりです。
月額料金 |
1 ユーザーあたり 3,200 円 |
Microsoft Copilot Pro の主な特徴 |
- 混雑時でも GPT-4 と GPT-4 Turbo を優先的に利用可能
- Microsoft 365 アプリで Copilot を利用可能
- Designer 機能を使い、 優れた AI 画像を迅速に作成可能
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Microsoft Microsoft 365 Copilot
Microsoft Microsoft 365 Copilot は、Microsoft 365 Business Standard もしくはMicrosoft 365 Business Premium を利用する主に法人向けのサービスです。月額料金と主な特徴は次のとおりです。
月額料金 |
1 ユーザーあたり 3,750 円 |
Microsoft Microsoft 365 Copilot の主な特徴 |
- Outlook でのメール管理、 Teams での会議の準備と参加、 SharePoint や OneDrive での情報の検索と共有などより深い Microsoft 365 との連携
- エンタープライズグレードのセキュリティ、プライバシー、コンプライアンス
- 利用者のビジネスコンテンツや仕事のコンテキストに基づいた、正確で関連性の高い回答の提示など
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なお、Microsoft Microsoft 365 Copilot は、月額料金や機能は同じで Microsoft 365 E3 または Microsoft 365 E5 のサブスクリプションサービスを利用するユーザー向けのエンタープライズ版もあります。
Copilot は何ができる ? アプリごとにできることを紹介
続いて Copilot を使ってできることについて、 Office アプリごとに解説します。
Word
Copilot と連携をおこなうことで、ユーザーが入力した概要を基にした文章の作成が可能です。例えば、「自社の新商品の特徴を入力してセールスコピーを作成して」「取引先に事務所移転のあいさつ文を作成して」などとCopilotに指示するだけで文章の下書きが作成されます。
作成できる文章の種類は、ビジネス文書の他、物語やコードスニペット、図表、提案書など多様です。さらに作成した文章の改善提案や Microsoft 365 が提供するテンプレートを利用した文章作成も行えます。
Excel
Excel と Copilot と連携させれば、データを基にした図表を自動で作成できます。また、ユーザーが入力した数式をさらに効率的にした数式の提案や作成された図表からトレンド分析を行うことで、将来予測なども可能です。
他にも過去に作成したデータを基に同じ形式でデータを作成したり、データの特徴から他のデータとの相関関係をテキストで表示させたりもできます。
PowerPoint
Copilot を使って Word や Excel で作成したデータを抽出して PowerPoint で資料にすることができます。具体的な資料内容とスライドの枚数を伝えるだけで 1 つの資料が完成するため、これまでに比べ大幅に作業時間の削減が可能です。
Copilot のチャットで指示を出しながら資料の作成ができるため、アイデアはあるものの、なかなか形にできなかった方でも印象的なプレゼンテーション資料を作成できます。
Teams
チャット以外に会議での利用も可能な Teams では、 Copilot を使いリアルタイムで会議内容を追跡して会議の要約を作成することができます。この機能により、途中からディスカッションに参加したメンバーでも簡単に会議の内容を理解することが可能です。
また、議事録の作成や参加者へのメールでの送信も自動でできるため、議事録作成者の負担軽減になり、空いた時間を生産性の高い業務に充てられるようになります。
Outlook
Copilot はメール作業の大幅な効率化も可能です。社内外に送るメールの具体的な内容、相手先などを指示すれば、Copilot が自動で下書きを作成します。また、作成したメールの誤字脱字チェックも行えます。
さらに、受信したメールの内容を基に返信用文章の下書きも可能です。あとは細かい部分を調整するだけなので、メールにかける時間は大幅に削減されます。
また、やり取りの回数が増えてくると、管理が煩雑になり以前の内容を忘れてしまうリスクも少なくありません。 Copilot に「過去のやり取りを要約してまとめて」と指示を出せば重要な部分はすぐに把握でき、適切な管理を行えます。
OneNote
OneNote では走り書きしたメモを Copilot を使って要約したり、 ToDo リストを作成することが可能です。Copilot があれば簡単にメモの整理ができるため、アイデアをまとめることや ToDo 管理を効率的に行えるようになるでしょう。
Copilot の使い方
Copilot は Windows であれば検索や Windows メニューから Copilot を選択するだけで利用できます。また、 Microsoft が提供するブラウザ Edge ならサイドバーに Copilot のアイコンが表示されているのでクリックするだけで利用可能です。他のブラウザ(モバイル版も含む)でも「 Copilot 」と検索すれば利用できます。
さらに Windows 10、 11 の他、 iOS と Android でも無償のアプリが提供されているため、アプリをダウンロードしてアプリから Copilot を利用することも可能です。
AI を活用し業務を効率化しよう
Microsoft Copilot は、Microsoft 社と OpenAI が協力して提供している AI チャットサービスです。日常的な検索はもちろん、 Office を使った業務の効率化、生産性向上施策を検討されている際は Microsoft Microsoft 365 Copilot が有力な選択肢となるでしょう。
Word や Excel 、 PowerPoint などビジネスに欠かせないソフトと連携することで、 業務を効率化できます。
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