総務省の 「ふるさとテレワーク 」 への取り組みがいよいよ本格的に始まったようです。ICT を利活用した地方創生に向け、AvePoint の顧客である 佐賀県 をはじめとする全国 15 の自治体が参加するプロジェクトの実証実験が開始されました。「テレワーク月間 」 の始動を来月に控え、テレワーク導入・実践に対する注目度はさらなる高まりをみせていますね。
テレワークへの関心と需要の高まりを受け、AvePoint Japan ブログでは、先月から 「テレワークに AvePoint が成功した 5 つの理由」 と題したシリーズの連載を開始しました。2015 年 8 月に開催された、日本マイクロソフト主催の 「テレワーク週間 」 に、AvePoint から 参加したメンバーがなぜ、通勤時間の短縮や家族との時間の充実など、テレワークの利益を享受しつつ、普段とほとんど変わりなく業務を遂行することができたのか? その理由は、AvePoint で働く社員がオフィスで使いこなしている ICT ツールの存在を抜きには語ることができません。第 2 回目となる今回も、AvePoint が日頃からコミュニケーションのために使いこなしているツールを取り上げつつ、テレワーク成功に必要な条件とは何かについて探ります。
文書の格納・情報共有を行う場所を一か所に集約する
前回 では、Skype for Business を活用して、海外拠点のメンバーと行っている遠隔コミュニケーションが、テレワーク週間でも役立ったことをご紹介しました。今回は、「情報の中央化」 について取り上げてみたいと思います。
突然ですが・・・皆様の勤務先では、どのように文書管理を実行していますか? 複数のプラットフォームを使っていますか、それとも組織全体で統一されたプラットフォームを使っていますか?
在宅勤務やテレワークを実践する際には、文書管理を単一の情報共有プラットフォーム上で完結させることが欠かせません。これは、業務に必要な Office ファイルなどのデータの保存場所を一元化し、文書管理する場所をひとつにまとめることで、組織の情報に隅々まで目が行き届く、つまりガバナンスを効かせることができるようにすることと、多くの場所に情報が分散し、「最新の情報がどれなのかわからない」「どこにしまったかわからない」 という事態を防ぐことができるためです。
AvePoint では、「社内の情報共有は原則として SharePoint で」 を実践しています。具体的には、AvePoint の業務関連のドキュメントは基本的にすべて、情報共有システム SharePoint にアップロード・保管しています。
例えば、営業部のメンバーは、外出先で PC を開いて SharePoint にアクセスし、提案資料を SharePoint 上で編集して顧客にメールでお送りする、といった業務を日常的に実行しています。そのため、テレワーク週間中も、参加した営業メンバーはまったく普段と変わらないワークスタイルで業務を遂行することができました。
もし、SharePoint へのドキュメント集約がうまくいっておらず、「企画書は A さんのデスクトップ上、領収書はファイルサーバーの中、顧客名簿はメールボックスの添付ファイル」 といったように分散してしまっていたら? いざテレワークを開始すると、アクセスのできないドキュメントが続出、オフィスにいるメンバーにメールでの送信を依頼し、セキュリティの危機が一気に向上してしまう、という事態になりかねません。日本年金機構の情報流出事件がどれほどの社会的混乱と不安、そして機関そのものの信用低下を招いたかを思い出すまでもなく、このような事態はどのような組織であっても避けたいものです。
別システムの情報を SharePoint に集約する
加えて、AvePoint では、情報の中央化に対し、さらに一歩踏み込んで、別のシステムで管理している売上データや、社内 SNS でやり取りされている情報もすべて SharePoint に集約させています。その最大の活用例ともいえるのが、全世界に 1,700 人いる AvePoint の社員向けに構築されている社内ポータル サイトです。
AvePoint の社員であれば誰でも見ることのできるこのポータル サイトのトップページには、例えば以下のような情報が掲載されています。
・ 全オフィスでトップの売上を上げた営業部員の TOP3 ランキング:
担当者と技術サポートにあたった担当者が、月次・週次・日次で表示され、表示データは常に切り替わります。これは、技術的には、Dynamics CRM の数字を SharePoint ポータル上で表示させることによって実行しています。数字をクリックすると、Dynamics CRM の該当案件に飛び、詳細を知ることができます。自分と同じようなタイプの案件を追っているメンバーの名前を知り、「話を聞かせてください」 とお願いする、などといった活用法も。日本オフィスのメンバーがランクインすることももちろんあり、「おめでとうございます!」 と声をかけるなど、チームの一体感にも貢献する、という面もあります。
・ 社内 SNS への投稿:
全世界の AvePoint オフィスで話題になっていることがリアルタイムで反映されます。話題は、米国の本社で先行発売となる新製品のリリース情報・報道記事・関連するテクノロジーに関する記事のシェア・会社として参加する会議や展示会の様子といったものから、各オフィスでのハロウィーンやクリスマス模様などのややリラックスしたものまで、非常に幅広いのが特徴です。こちらも技術的には、社内 SNS である Yammer の機能を SharePoint 環境に統合することで実現しています。
・バースデー:
これは、間もなく誕生日を迎える社員の名前と顔写真が表示されるという、ややカジュアルな機能です。これを見て、プロジェクトでやり取りのある海外オフィスのメンバーに、Skype for Business を使って 「おめでとう!」 とメッセージを送ったり、自分の誕生日にメッセージが届いて嬉しい驚きを感じたり、などということも。
業務関連の文書管理の場所を中央化して業務の効率化・セキュリティの強化を実現するだけでなく、社員同士のコミュニケーションや相互理解、「今何が話題になっているか」 をわかりやすい形で SharePoint に載せることにより、SharePoint を利用するエンドユーザーのモチベーションとコラボレーション力の向上にも貢献しています。
SharePoint とコラボレーションの関連製品を数多く世に送り出してきた AvePoint が、持っている技術を最大限に活用して作り上げた自社ポータル。実は、類似の機能を盛り込んだ社内ポータルを国内のお客様に提供し、ご好評をいただいています! 例えば、以下のモックアップのような社内ポータルの構築も行っています。最新の国内導入事例については、詳しくは こちら をご覧ください。
テレワークを使った地方創生を実現するために、まずは情報の中央化を!
「地方に人が流れる仕組みをつくる」 地方創生の切り札としても、テレワークは注目されています。
総務省が推進する 「ふるさとテレワーク」 では、地方に暮らす人が都市部の仕事を、都市部に居るのと変わらずにできる環境を整備するべく、実証事業が開始されています。
例えば、東京や大阪など大都市で働いてきた人が、介護や配偶者の転勤などの事情によって地方に移動しなくてはならない場合、従来であればそれまでの仕事を辞め、全く別の職を探さなくてはならない、場合によっては労働することそのものを諦めざるを得ないという状況がありました。しかし、例えばサテライト オフィスが転居先の通勤圏にあれば、「地方に住みながら東京の企業・組織に引き続き勤務する」 という労働形態が可能になります。
この実現のカギを握るのは、「いつでも」「どこからでも」 業務にあたることができる環境を実現する ICT ツール、更に言えば 「業務に必要なドキュメントをひとつの情報共有システムに集約し、いつでも・どこからでもアクセスでき、社内のメンバーと共有できる」 環境をつくり出すツールが必要不可欠となります。
全社員、つまり様々な業種やポジション、雇用形態の人に使ってもらうためには、情報共有システムには操作性がよく、多くの人に馴染みのあるものを選びたいですよね。Office 365 – SharePoint Online は、オフィス ワーカーはもちろんのこと、学校や個人用などでも広く使用されている Office スイートとの相性もよく、ブラウザ ベースで直観的に使えるという優れたツールであるため、モバイルワーク・在宅勤務・テレワークには非常に適したツールといえます。
とはいえ、テレワークにはさまざまな形態があり、求められている機能もさまざまです。テレワークの利点を最大限に引き出すための、効果的な情報共有システムの構築・運用・使い方については弊社でお手伝いできることがありますので、ぜひご連絡ください。
★第三回はこちらから。
★AvePointが提供するTeams運用管理ツールはこちら
Microsoft Teams 管理・運用ソリューション
導入事例 - 三菱電機株式会社様
組織に合わせた Microsoft Teams の使い方とカスタマイズ方法