解説・Skype for Business から Microsoft Teams への強制アップグレード
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発売からわずか 2 年目にしてフォーチュン100 企業のうち 91 社に採用されるなど、勢いがとどまるところを知らない Microsoft Teams。アプリやファイルなどを共有・共用できるチーム作業場所として、また音声通話・ビデオ会議などのミーティング プラットフォームとして、Microsoft の目指す 「インテリジェントなコミュニケーション」 の中核を担うツールとしての位置を確立した感があります。
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そして、この流れを受け、Microsoft Ignite 等でも話題になってきたとおり、Teams と Skype for Business の統合もますます急ピッチで進みつつあります。
Microsoft Teams をはじめとした Office 365 ツール導入・利活用を、弊社 AvePoint がお手伝いさせていただいているお客様にも、強制的に Skype for Business Online が Microsoft Teams に切り替わった 方が見受けられるようになりました。
今回の記事では、Skype for Business から Microsoft Teams への切り替えがどのように進むか、気を付けたいポイントはどこか、などについて解説させていただきたいと思います。
【追記: その後 2019 年 7 月 30 日に、Skype for Business Online のリタイア日が 2021 年 7 月 31 日と決定したとの 発表が行われました。】
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【関連ブログ記事】
Skype for Business から Microsoft Teams への転換をどう進めるか: よくある質問
Skype for Business から Microsoft Teams への切り替え、どう進める?
【Skype for Business → Microsoft Teams 切り替えの対象となるのは】
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2019 年 4 月現在、Skype for Business からの切り替え対象となっているのは、Office 365 サブスクリプション シート数が 500 未満のテナント です。
対象になっているかどうかは、Microsoft Teams 管理センター ダッシュボードの項目 Microsoft Teams アップグレード から確認できます。
[** days until your Teams upgrade](Teams アップグレードまで ** 日) が表示されている場合: 自動アップグレードの対象で、期日が決まっている
[Teams Upgrade is available now !](Teams アップグレードが利用できます!) が表示されている場合: 自動アップグレードの対象だが、期日が決まっていない
[Teams へのアップグレードの計画] が表示されている場合: 自動アップグレードの対象外
ただし、状況によっては、今後この条件が変化する可能性もあります。また、前述のとおり、コミュニケーション プラットフォームとして Microsoft Teams が重要度を増していくことは明確です。
このため、「今回は該当しない」 という場合でも、前もって Microsoft Teams への切り替え準備を行っておくことをお勧めします。
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【Skype for Business Online → Microsoft Teams 切り替えはどのように進行するか・IT 管理者目線編】
- 予告メール・通知メッセージで期日が予告される
以下のような予告メールが全体管理者宛てに複数回届き、切り替えの期日が予告されます。また、Microsoft 365 管理センターのメッセージ センターにも、期日予告のメッセージが表示されます。
- 移行を延長したい場合は Teams 管理画面で延長手続き
エンド ユーザーへの予告などの準備が間に合わない! という場合は、管理者画面から延長申請ができます。延長できる回数に制限はない模様です。全体管理者アカウントを使い、Microsoft Teams 管理センターにサインインして、組織全体の設定 > Microsoft Teams アップグレード 画面の [Postpone Upgrade] (アップグレードの延期) をクリックします。なお、これはあくまで 延期 のための操作であり、Teams への移行そのものはいずれかの時点で実行する必要があります。 - 期日に達すると共存ができなくなる
期日に達すると、管理者画面の 共存モード に お客さまの組織のこれらの設定はマイクロソフトによって設定されており、変更できません というメッセージが表示され、設定ができなくなります。
- 必要に応じてロールバックを依頼する (ただし却下される場合も…)
万が一、「準備ができていないのに移行されてしまった! Skype for Business が使えないと困ることがたくさんある!!」 という場合は、対象のテナントからサービス チケットを作成し、ビジネス インパクト (業務への悪影響) を具体的に書き添えて送信することで、Skype for Business も再度利用可能になる可能性があります。ただし、あくまで 「申請が『できる』」 のみであり、却下される場合もある ことには注意が必要です。
【Skype for Business → Microsoft Teams 切り替えはどのように進行するか・エンド ユーザー目線編】
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エンド ユーザーの場合は、予告・共存期間中には (当然のことながら) 何の変化もありませんが、切り替え後に Skype for Business にサインインすると、上記のようなメッセージが表示されます。
Skype for Business デスクトップ アプリを開いてもオフライン状態となっており、インスタント メッセージの操作はできません。
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【おわりに: あとあと困らないために、迅速な切り替え対応を】
この記事では、Skype for Business から Microsoft Teams へのアップグレードへの流れを大まかに説明させていただきました。ご参考になりましたでしょうか?
Skype for Business から Microsoft Teams への切り替え・アップグレードは、機能の多さからいっても、安全な取り扱いに注意が必要という点からいっても、ガラケーからスマホに乗り換えるほどの変化をともないます。
「放置しておいても切り替わるんだから問題ない」 と甘く見ていると、Office 365 環境のカオス化、エンド ユーザーの混乱による業務への悪影響などが発生し、ただでさえ多忙な新年度に事態収拾に追われる可能性も出てきます。
AvePoint の提供する Office 365 運用管理ツールである AvePoint Cloud Governance (アブポイント クラウド ガバナンス) では、Teams の最大の強みである自由度を活かしつつ、展開やライフサイクル管理などでカオス化を防ぐことができます。
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