2024年7月11日に今年で3回目となる『AvePoint Champions Network』(以下、ACN)を開催しました。
ACNはMicrosoft 365の管理者を対象としたコミュニティイベントです。
我々AvePointが企業の情シス担当者と会話する中で「他の企業でどのようにM365を管理しているのか気になる」「実際の声を聞ける場がない」という声を多くいただくようになり、このコミュニティイベントを開催する運びとなりました。
当日は花王様によるPower Platformの展開と管理をテーマにした基調講演の他、NTTコミュニケーションズ様、三菱電機様、中部電力様にご登壇いただき、M365管理にまつわる講演を実施いただきました。
過去2回のACNでは「SharePointの権限管理」「乱立するTeamsの管理」というテーマが中心でしたが、今年は「Power Platform」や「Copilot」という話題が多く飛び出しました。Microsoft技術の変化の速さに驚きつつ、変わることのない「管理する側の悩み」についても考えさせられます。
以下、当日の様子を簡単にご紹介します。
花王様による基調講演 -Power Platformの展開と管理-
基調講演として花王様にご登壇いただきました。花王様は初回のACNでも登壇いただいており、今回で2度目。前回は「Cloud Governance を用いたTeamsの管理」という点でお話しいただきましたが、今年のテーマは「Power Platformの展開と管理」。
まずはPower Platformの展開・推進を担当するDX戦略部門の山崎様によるご講演。「チームや個人に基づく業務」のような一つひとつが細かいために大きな開発予算をかけられない業務改善の打ち手としてPower Platformを活用した市民開発を推進しています。
実例として、工場で従来は紙で記帳していた点検記録をPower Appsで作成したアプリケーションで代替したケースをご紹介いただきました。
市民開発を推進するためには、トップダウンの活用施策の実施だけでなく、現場からの盛り上げも必要。そのために現場の改革意識の高い社員の活動を支援し、全社でのイベントで表彰するなどのモチベート施策を実施しているとのこと。
次にPower Platformを管理する立場にある情報システム部門の芝様、中谷様よりご講演いただきました。
市民開発が定着した結果、作られるアプリの数は前年比3倍のペースで増加しているとのこと。それに伴い管理の課題も顕在化。現在、花王様では「活用の見える化」「アプリリリース時の事前チェック」「所有者が退職した際のメンテナンス」「アプリのライフサイクル管理」を解決する仕組みを検討中とのこと。
花王様が以前からご利用いただいているAvePoint Cloud Governanceに加えて、今回、新製品のEnPowerを組み合わせることで、上記課題の解決を実装しています。
EnPowerに関する情報は、こちらをご覧ください。
AvePoint EnPower | AvePoint Japan
NTTコミュニケーションズ様、三菱電機様、中部電力様による講演
基調講演の次には、NTTコミュニケーションズ様、三菱電機様、中部電力様による講演を実施いただきました。Power PlatformやEntra ID、Copilotなどさまざまなノウハウが紹介されました。
ここでは代表して三菱電機様の講演内容をご紹介します。
三菱電機様も花王様と同様にPower Platformを活用した市民開発に取り組んでいます。事例として、従来はメールで受け付けていた問い合わせ業務をPower Apps、Automateで管理することによって、見落としを防ぐだけでなく進捗状況の可視化を実現したケースをご紹介いただきました。
三菱電機様はすでにPower Platformのライセンスを10万人以上で展開しているビッグユーザー。ガバナンスの課題についても、先進的に取り組まれています。
Power Platformで市民開発を行う際に、それが全社の基幹システムに干渉しないよう、事前に市民開発の適用範囲を明確化する運用を実装しています。
また、市民開発が活発になることによる野良アプリやフローによるDataverseの容量ひっ迫を防ぐための運用にも取り組んでいるとのこと。
基調講演の後は参加者による交流会
講演の後には登壇者を交えて参加者同士の交流の時間。
普段なかなか聴くことのできないマニアックな話題も、同じ悩みを抱えているM365管理者同士なので盛り上がりました。
参加者の皆さまからは、
「Power Platformの展開について、まさにこれから同じことをしようと思っていたのでとても参考になった」
「同じ悩みを抱えている情シス担当がいることがわかって安心した」
「自社の課題にあったイベントだった。他社の解決方法が参考になった」
などのコメントをいただきました。
今後に向けて
3回目のAvePoint Champions Networkを終え、改めてMicrosoft 365管理者コミュニティの重要性を認識させられました。また昨今はウェビナーなどオンラインのイベントが一般的になっていますが、オンサイトのイベントならではの盛り上がりをお届けできたのではないでしょうか。
AvePointはMicrosoft 365の活用ソリューションを通じて日本企業の生産性向上をご支援するべく、今後も積極的に活動していきます。
昨年の様子はこちらから!
AvePoint Champions Network 6月6日@東京 40社様にご参加いただき大盛況でした!
AvePoint Champions Network 7月6日@大阪 22社様にご参加いただき大盛況でした!