Power AutomateのWeb版とは?Desktop版との違いや活用例を解説

投稿日: 09/03/2024
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Power Automate を活用することでさまざまな業務を自動化できます。Power Automate には、 Web 版と Desktop 版があり、自動化できる業務に違いがあります。

本記事では、 Power Automate を使ってみたい人に向け、ツールの概要やビジネスでの具体的な活用例を解説します。

Power Automate の Web 版と Power Automate Desktop の違い
sharepoint

Power Automate はさまざまなワークフローを自動化するツールです。自動化できるフローには「クラウドフロー」と「デスクトップフロー」の2種類があります。

クラウドフローとは、SharePoint や Teams などのクラウドサービスを連携させて自動化を実現させるものです。Power Automate のWeb版はこちらのクラウドフローを指します。

クラウドフローはブラウザやアプリで使用でき、対応しているブラウザは以下のとおりです。

【対応しているブラウザ】

  • Microsoft Edge
  • Google Chrome
  • Safari
  • Firefox

一方、デスクトップフローはPower Automate Desktop とも呼ばれ、ローカルPCのデスクトップ上の処理を自動化します。例えば、 Outlook や Excel など各種アプリケーションの操作を自動化できます。

Power Automate Desktop は、 Windows11 と Windows10 で利用でき、個人で利用する場合は無償で利用可能です。自動化したフローを他の人に共有し、一元管理したいなど、組織で利用する場合は有料版を活用しましょう。

Power Automate の 価格

Power Automate のプランは3つあります。それぞれの価格、プランごとに利用できる機能は以下の通りです。

プラン名 

無料試用版 

Power Automate Premium  Power Automate Process  Power Automate Hosted Process  

価格 

無料 

2,248 円ユーザー/月 22,488 円ボット/月  32,233 円ボット/月 

 

機能 

Power Automate Premiumの機能を30日間利用できる 

  • クラウド フロー (DPA) 
  • アテンド型モードのデスクトップ フロー (RPA) 
  • 50 MB の格納データによるプロセスとタスク マイニング 
  • 5,000 個の AI Builder サービス クレジット 
  • 250 MB データベースと 2 GB ファイルの Microsoft Dataverse のエンタイトルメント 

 

  • クラウド フロー (DPA) 
  • 非アテンド型モードのデスクトップ フロー (RPA) 
  • 5,000 AI Builder サービス クレジット 
  • 50 MB のデータベースと 200 MB のファイルの Dataverse のエンタイトルメント 

 

  • クラウド フロー (DPA) 
  • 非アテンド型モードのデスクトップ フロー (RPA) 
  • Microsoft ホステッド仮想マシン 
  • 5,000 個の AI Builder サービス クレジット 
  • 50 MB のデータベースと 200 MB のファイルの Dataverse のエンタイトルメント 

 参照:MicrosoftPower Automate の価格 

Power Automate Premium は一般的な機能の自動化に、 Power Automate Process は特定のビジネスプロセスの分析・自動化に利用できます。 Power Automate Hosted Process は、 Azure のクラウド上で仮想マシンを利用できます。

Power Automate の Web 版・Desktop 版の活用例

microsoft teams

ここからは、 Web版・Desktop 版を含めた、Power Automate の活用例について解説します。今回紹介する活用例は以下の5つです。

  1. Web ブラウザの操作を自動化する
  2. スクレイピングを行う
  3. PDF からテキストを抽出する
  4. Outlook の操作を自動化する
  5. Excel の操作を自動化する

それぞれ詳しく解説します。

1.Web ブラウザの操作を自動化する

Power Automate を活用すると、 Web ブラウザの操作を自動化できます。自動化できる操作の具体例は以下のとおりです。

  • サポートされているブラウザを起動する
  • Web ページにデータを入力する
  • Web リソースと直接通信する
  • Web リソースをダウンロードする
  • Web API にアクセスする

2.スクレイピングを行う

Power Automate は、スクレイピングにも活用できます。スクレイピングとは、 Web サイトから定期的にデータを自動収集し、分析や報告に役立てることです。

例えば、 SNS のデータを基にしたマーケティング戦略の立案、競合他社の価格モニタリング、ニュース記事の自動集約などが、 Power Automate によって可能になります。

スクレイピングを行うには、 Power Automate の「新しいフロー」を開いてフローを作成してください。起動するブラウザを選択し、データの収集元となる Web サイトの URL と、データを抽出する指示を追加しましょう。

3.PDF からテキストを抽出する

Power Automate を活用すると、 PDF からのテキスト抽出も可能です。例えば、 PDF 化された納品書から、会社名、製品名、料金を抽出するとしましょう。

フロー作成の手順は以下のとおりです。

    1. 抽出した情報のファイルを格納するフォルダを、任意の場所に作成する
    2. 「変数の設定」で、変数(フォルダパス)をリネーム前フォルダ変数に設定する
    3. 「フォルダ内のファイルを取得」で、拡張を指定する
    4. 「 For each 」を設定する
    5. 「 PDF からテキストを抽出」を設定する
    6. 「テキストの分割」により、会社名、製品名、料金を取得するよう設定する
    7. 「変数の設定」で、変数(会社名、製品名、料金をハイフンでつなげたもの)を、「リネーム後ファイル名」に格納する
    8. 「ファイルの名前を変更する」にて、新しいファイルの名前を設定する

4.Outlook の操作を自動化する

Power Automate を活用することで、 Outlook の操作も自動化できます。具体的には、以下の操作を自動化可能です。

  • Outlook の起動や終了
  • メールの取得
  • メールの送信( HTML の記述や、ファイルの添付が可能)
  • メールの処理(削除する、未読としてマークするなど)
  • メールへの応答(返信する、転送するなど)
  • メールのローカルフォルダへの保存

メールの保存形式は、主に以下から選択可能です。

  • Outlook メッセージ
  • HTML
  • テキスト

5.Excel の操作を自動化する

Power Automateを活用すると、 Excel の操作も自動化できます。具体的には、以下の操作を自動化可能です。

  • ファイルを開く
  • ファイルを保存する
  • ファイルを閉じる
  • ワークシートから、単一セルやテーブルの内容を読み込む
  • ワークシート内の、指定したセルやアクティブセルなどへデータを書き込む
  • ワークシートから、列における最初の空の行を取得する
  • 選択したセルを参照セルとして使用する
  • 選択したセルを変更する
  • 特定のセルをアクティブ化する
  • 行や列を挿入・削除する
  • 列や行のサイズを変更する
  • マクロを実行する

Power Automate で自動化をすすめよう

hybrid office

Power Automate を活用すると、さまざまな業務を自動化して効率化が可能です。 Outlook や Excel などの単純な操作を自動化できるだけではなく、スクレイピングや PDF からのテキスト抽出といった高度な作業も任せられます。 Power Automate で自動化をすすめましょう。

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