「運用中の環境で突然 DocAve サービスがダウンする」、または 「DocAve サービスの通信問題が発生し、DocAve を利用できなくなる」 などの問題が発生し、対処に苦慮されたことはありませんか?
DocAve の接続 / 通信問題は、DocAve 全体の運用に大きく影響してくる重大な問題です。そこで今回は、DocAve の通信 / 接続問題が発生した場合の確認ポイント・対応策をご紹介いたします。
◎DocAve 関連サービスがダウンしている場合の対処法
DocAve の関連サービスが起動できなくなっている場合は、別のプロセスで DocAve サービスのポートが占有されている可能性が考えられます。
◎DocAve サービスがダウンしているかどうかの確認ポイントについて
1. DocAveマネージャー / エージェントがインストールされているサーバーで、タスク マネージャーもしくはサービス機能を起動します。ポップアップ画面で DocAve 関連サービスの状態 (図 1) を確認できます。
図 1: DocAve サービス
DocAve 各サービスの対象サービス名は以下のとおりです。
2. DocAve の関連サービスがダウンしている場合は、対象のサービスの再起動を実施します。再起動に失敗した場合は、対象サービスの関連ログを確認します。
3. ここでは、エージェント サービス ログを例として記述します。
ログに表示される以下のエラーメッセージは、関連 DocAve サービスのポートが占有されていることを示します。
【エージェント サービス ログ例】
ERROR 08-25 13:08:04,225 8 AgentIocContainerManager 5410- Failed to start the service.
Service Type: Agent Service
Service Port: 14004
Cause: AddressAlreadyInUseException: The TransportManager failed to listen on the supplied URI using the NetTcpPortSharing service: the service failed to listen.
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◎DocAve サービスのポートが占有されている場合の対応について
DocAve マネージャー構成ツール / DocAve エージェント構成ツール (図 2) で、DocAve各サービスが使用しているポートを未使用状態のポートに変更すると、DocAve サービスが起動します。
図 2: 各サービス ポートの設定箇所 (DocAve マネージャー構成ツール / DocAve エージェント構成ツール)
*ご注意: DocAve サービスのポート変更後には、関連の DocAve サービスを再起動する必要があります。このため、DocAve ジョブの実行時など、DocAve の機能を使用している期間中は変更を実行しないことを推奨します。
なお、DocAve サービスのポートを変更したくない場合は、DocAve サービスと同じポートが使用されている他のプロセスを確認し、サーバーのタスク マネージャーで該当プロセスを停止 (終了) してから、DocAve サービスが正常に起動できるかをご確認ください。
以下に、DocAve サービスと同一のポートが使用されている他のプロセスの確認方法をご紹介します。
1) netstat -aon|findstr “占有されているポート” コマンドで、対象ポートが使用されているプロセスの PID を確認します。
図3: 例) 14004 ポートが使用されているプロセスの PID が “2188” であることの確認結果
2) 説明 1 ) で確認したプロセスの PID を使用して、tasklist|findstr “プロセスの PID” で対象プロセス名を確認します。
図4: 例 “PID” 2188” の対象プロセス名確認結果
上記のプロセスで DocAve サービスと同じポートが使用されているプロセスを確認し、該当するプロセスを終了していただければ、DocAve サービスを正常に起動することができます。
◎DocAve サービス間通信ができない場合の対応方法
DocAveサービスのポートが占有されている以外に、DocAve が稼働しているサーバーのファイアウォールの設定により、DocAve サービス間の通信・DocAve関連サービスと外部の通信 (送受信) が失敗している可能性が考えられます。
その場合は、以下の方法をお試しください。
1) 該当するサーバーで [コントロール パネル] > [Windows ファイアウォール] > [詳細設定] への順に移動します。
2) [受信の規則]・[送信の規則] に新しい規則を作成して、ポートの接続を制御する規則を作成します。(図 5)
図 5: ポートの接続を制御する規則を作成する
3) TCP に対して、特定のローカル ポートを設定します。
4) 通信できない DocAve サービスが使用されているポートの設定を実行します。(図 6)
図 6: 受信の規制ウィザード
5) [接続を許可する] を選択し、[次へ] をクリックします。
6) プロファイルですべての内容を選択し、[次へ] へ移動します。
7) [名前] 欄で、任意の名前をつけて、規則の設定を完了します。
受信の規則 / 送信の規則で、DocAve サービス関連のポートに対して規則を設定することにより、サーバーにファイアウォールが設定されている場合でも、DocAve サービス間で通信を実行することが可能になります。
◎おわりに
今回は過去の事例から、DocAve の通信 (サービス状態など) に障害が発生する場合によくあるパターンについて紹介しました。DocAve の通信 (サービス状態など) に問題を発生させる原因は数多くあるため、すべての可能性について紹介することは困難です。
今回の記事を参照しながら操作を行っても問題が解決されない場合は、どうぞご遠慮なくサポート チームまでご相談ください。
当ブログでは、今後もお客様にお役立ていただける情報を配信していきたいと考えています。是非チェックしてみてください!