ソリューションスペシャリストの蓮池です。普段はお客様先での製品紹介やデモ、SharePoint と弊社製品を組み合わせたソリューションの提案などをさせていただいております。
さて、今回は、「SharePoint のストレージ最適化」 について話したいと思います。
大変ありがたいことに、多くのお客様 / SharePoint 導入パートナー様から弊社製品の問合せを頂くのですが、現場に行って 「お客様の課題と選択されている製品が違うのでは?」 と感じることがあります。
原因としては、様々考えられるのですが、そのうちの一つとして Webサイト見たんだけど、違いとかよくわかんないんだよねー」 というものがあるので、この投稿では課題別の最適な製品を簡単に紹介させて頂きたいと思います。
■ ストレージ最適化製品のラインナップ
まず、弊社製品の中でストレージ最適化製品にラインナップされるものは以下のものになります。
- DocAve ストレージマネージャー
- DocAveコネクタ
- どきゅなび
- DocAveアーカイバ
それぞれ、ファイルサーバーと SharePoint の連携という大きな枠では同じような製品にカテゴライズされるのですが、できること、解決できる課題が異なります。 では、それぞれの課題と対応する弊社製品について見ていきましょう。
■ コンテンツデータベースの肥大化を抑えたい!
「SharePoint で文書管理を行いだしたら、急にデータベースサーバーの容量が肥大化する様になってしまった。」 なんて状態になっていませんか?
ご存知の通り、SharePoint のコンテンツはほぼすべてコンテンツデータベースに格納されるのですが、その容量の大半を占めているのが、ドキュメントライブラリに格納された Word や Excel などのドキュメントファイルなのです。
”DocAve ストレージマネージャー” は、メタデータをコンテンツデータベースに、ドキュメントファイルをファイルサーバーに格納することを可能にする製品です。ドキュメントファイルの実態データをファイルサーバーにオフロードすることにより、データベースサーバーのストレージ使用率を下げて肥大化を防ぐことができます。
また、格納先にデータベースサーバーのストレージよりも安価なストレージを利用することで、ストレージコストの削減につながります。
また、コンテンツデータベースの容量を削減することにより、バックアップにかかる時間の短縮にもつなげることが可能です。
■ 現在利用中のファイルサーバーを SharePoint に統合したい!
「SharePoint の導入に伴い、文書管理を SharePoint に統合したいけど、移行に時間もかかるし、できれば今まで利用していたファイルサーバーのディレクトリ構成のままSharePoint で利用できるといいんだけど」 なんて課題をお持ちの場合は、”DocAve コネクタ” が最適です。
”コネクタ” はファイルサーバ上の指定したフォルダを、SharePoint 上のドキュメントライブラリにマウントすることが可能なので、移行を行わずに SharePoint 上のドキュメントライブラリにファイルサーバーと同様のディレクトリ構成を再現することが可能です。
これにより、今まで移行ができなかったために統合できなかったファイルサーバーの情報も、すべて SharePoint から操作可能になり、情報の一元管理ができるようになります。
■ 編集はファイルサーバーで、コンテンツの確認は SharePoint 経由で行いたい!
「社内からのファイルアクセスは、慣れ親しんだファイルサーバーで行いたいけど、外出先で製品カタログなどのコンテンツを確認したいから、外部接続ができるところにファイルを格納したいんだよね」 とか、「SharePoint のドキュメントライブラリにはアップロードできるサイズの上限があるから、どうしてもアップロードできないファイルがあるんだよね」 なんて課題をお持ちの場合は ”どきゅなび” が最適です。
“どきゅなび” は、ファイルサーバーへのリンク情報のみを SharePoint 上に保持し、あたかもファイルが SharePoint 上にあるようにサムネイルやプレビューを表示することが可能です。ドキュメントライブラリの機能を利用しないため、SharePoint のファイルアップロード上限値である 2 GB を超えるファイルも SharePoint 上からアクセスすることが可能になります。
また、ファイルサーバーへのアクセスを SharePoint を経由した http / https 通信で行うことができるため、外出先から社内のファイルサーバーにアクセスしたい場合でも、SharePoint 経由でアクセスすることにより、VPN の利用やファイルサーバー用にファイアウォールの設定を変更する必要がありません。
■ ドキュメントのライフサイクル管理を徹底し、不要なコンテンツを退避させたい!
「SharePoint 上に古いコンテンツがいっぱい残っているんだけど、社内規定などであと数年は消せないな
ぁ。ストレージ容量も増えてきたし、誰かに更新されてしまうリスクもあるし、別の場所に退避したいんだけど、どれを消していいかわからないよ」 なんて課題は ”DocAve アーカイバ” が解決します。
ファイルの作成日や更新日、その他メタデータなどを手掛かりに、アーカイブ対象ファイルを特定。ファイルを外部ストレージに移動して、SharePoint 上から削除することが可能な製品です。
一定期間経過後に外部ストレージも Tier1→Tier2 と移動することが可能で、最終的には物理削除も行うことが可能です。これにより、更新や閲覧の多いアクティブなコンテンツは文書管理ができる SharePoint で管理し、法的理由などにより保持期限の決まった非アクティブなコンテンツは外部ストレージで管理するという様に、目的に合わせて適切なストレージでコンテンツを管理することで、アクティブコンテンツの見つけやすさを向上すると同時に、非アクティブコンテンツの安全な管理が可能となります。
この様に、それぞれファイルサーバーと SharePoint を連携させるとう意味では同じ製品ですが、SharePoint 利用においての解決できる課題が異なりますので、課題に合わせて製品を選択して頂ければ幸いです。ご質問などありましたらお気軽にお問い合わせください!