MSP にとって最善のバックアップ ソリューションとは? 5 つの検討事項

投稿日: 08/30/2021
feature image

今の時代、データを安全にバックアップすることはビジネスの世界において必要不可欠です。導入するクラウド バックアップ ソリューションを決定する際に重要なのは、自社そして自社の顧客に最も高い価値をもたらすソリューションを選択することです。そこで MSP が最善の判断を下せるようサポートするため、今回は購入前に検討すべき 5 つのポイントをご紹介します。    

1.企業にクラウド バックアップが必要な理由   

バックアップ ソリューションを購入する際、まず知っておかなければならないこと。それは、ソリューションがもたらす価値です。Microsoft 365 にはネイティブ ツールがあり、それらのツールで十分なバックアップが行われていると考えている企業は、クラウド バックアップは必要ないと判断するかもしれません。ただし、Microsoft 365 のネイティブ ツールによるバックアップだけでは、すべてのケースで十分だとは言えません。  

例えば、Office 365 ではバージョニングやごみ箱など、短期間の復元を可能にする優れたオプションが提供されていますが、復元できるのは削除から 93 日以内のデータのみです。  

※この記事は、米国 AvePoint で 2020 年 2 月 27 日付で公開された記事 “Best Cloud Backup for MSPs: 5 Considerations” を日本語編訳したものです。

そしてもうひとつ着目すべきことがあります。Microsoft は、12 時間ごとに実行される 2 週間のバックアップを提供していますが、復元する場合には、チケットの送信が必要となります。これは、管理者にとって相当な負担となる可能性があります。

Dynamics 365 を使用している企業にいたっては、事態はさらに深刻です。このプラットフォームはほぼすべてのケースにおいて、7 日間のバックアップしか提供していないのです。復元する場合には、バックアップからテスト テナントに情報を引き出した後、データを本番環境に引き出す、もしくは複製する元となるデータ フィールドを探す必要があります。

多くの場合、企業はこれ以上のオプションを求めています。バックアップ ソリューションの導入が推奨される理由はここにあります。例えば、長期間の復元セキュリティの復元元の場所もしくは別の場所へのアイテムの最小単位バックアップは、数ある機能の中でも特に企業がメリットを得られる機能でしょう。

企業にとっては、必要な時にいつでも簡単かつ速やかに詳細なデータを見つけ、復元できる状態が理想的だと言えます。

2.クラウド バックアップ プロバイダーの SaaS プラットフォームの安全性の度合い

SaaS プラットフォームを利用することに決めた場合、各オプションの安全性と信頼性の度合いを把握する必要があります。

iso

セキュリティと機能に関して注目すべき点をいくつかご紹介します。 

  • 高度な状況に対応しているか (Office 365 の Multi-Geo テナントなど) 
  • 全社規模で複製できる Azure のインスタント数 
  • 取得済みの認証 (ISO 認証など) 
  • サポートしているユーザー数と顧客数 

MSP は、他の顧客の利用体験も考慮し、検討中のクラウド バックアップ プロバイダーが信用できるかを確認したいと考えています。ぜひ、クラウド バックアップ プロバイダーのケース スタディをご覧になり、過去に自社のソリューションで顧客を支援した事例をご確認ください。   

例えばこちらの導入事例では、AvePoint Cloud Backup を活用し、BlackTip が自社のクライアントのポートフォリオにさらなる価値をもたらすことに成功した事例をご覧いただけます。  

3.クラウド バックアップ プロバイダーのツールの拡張性の度合い 

企業にバックアップを提供する際には、提供先の企業に今後拡張が必要になることを前提とし、企業の成長に合わせて拡張できるバックアップ プランを提供することを目指してください。   

つまり MSP にはクラウド バックアップ プロバイダーが今後 Office 365 でどんなバックアップ ソリューションを提供するのかだけでなく、ユーザーによる Office 365 の使い方にクラウド バックアップ プロバイダーが対応し続けることができるかどうかも検討することが求められていると言えます。言い換えれば、バックアップ ソリューションが Microsoft Teams や Planner、SharePoint など高度なワークロードをサポートできるかどうかを考えなければならないのです。   

企業の拡張を支援するため、セルフサービス機能で IT 部門や管理者の負担を軽減するソリューションを提供したいと考えるでしょう。つまり MSP には、エンドユーザーが自分で復元できる機能や、バックアップに関する正確かつ詳細な情報がまとめられたレポートを生成できる機能を提供できるソリューションが必要なのです。

バックアップ ソリューションが今後拡張されるか否かは、ソリューション プロバイダーが拡張しているかどうかという点からも判断できます。検討中のクラウド バックアップ プロバイダーが自社のプラットフォームに投資をしていることを示すサインや、継続的に成長していることを示すサインを見逃さないようにしましょう。検討中のクラウド バックアップ プロバイダーは 6 か月以内、もしくは1 年以内に何を提供できるのか、明確に説明できるでしょうか? 永遠に同じサービスを提供し続ける成長しないプロバイダーに投資することは避けたいはずです。

4.クラウド バックアップ プロバイダーが提供しているクラウド バックアップのライセンス モデル

ワンパターンのライセンス モデルで自分たちや顧客に制限をかけることは避けましょう。あらゆる企業のニーズに応えるために MSP が利用できるオプションは豊富にあります。

ライセンス モデルは一般的に 2 つに分類されます。

  • ユーザー数無制限のバックアップ ライセンス: Office 365 で「GB ごと」に提供されるライセンス。このライセンスは請負業者やリテール企業、大学など、常に流動的で拡張を続ける企業に適しています。
  • 組織ベースの無制限バックアップ ライセンス: Office 365 で「ユーザーごと」に提供されるライセンス。このライセンスは、一定数のユーザー向けに出来るだけ多くのストレージとバックアップを求めている企業に最適です。

わかりやすく言えば、特大サイズのスイカを 1 玉を購入して、できるだけたくさんの友達とシェアしたいのか、それとも 5 人の友達を招待して、全員がお腹いっぱい食べられる量のスイカを確保したいのか、ということです。

どちらのオプションを選んでも、望ましくない高額な料金について頭を悩ませることなく、必要なだけ成長できますが、自社のニーズ、そして顧客のニーズに合わせていずれかを選択することが最善となるでしょう。

5.MSP の事業成長を支援できる仕組みを持つクラウド バックアップ プロバイダー

バックアップ ソリューションを提供している MSP には、どこかの時点で「自分のことは自分でできる」ようになることが求められます。その時に備え、自社製品について詳細な情報を提供しているクラウド バックアップ プロバイダーを探しましょう。

当然、顧客に対して個別に販売できる多数の機能を備えたバックアップ ソリューションが求められますが、製品についてクラウド バックアップ プロバイダーのサポートが利用できるとさらに便利です。検討しているクラウド バックアップ プロバイダーは問題が生じた場合に、問い合わせることができる充実したサポート体制を提供していますか? そのクラウド バックアップ プロバイダーを利用することで MSP は自分たちの顧客である企業も「自分のことは自分でできる」企業になれるようサポートできますか?

結局のところ、MSP は時間を節約し、自社のためにサービスを首尾良く管理することで、自分たちだけでなく顧客の負担も減らすことが必要です。

MSP が常に他社よりも有利な立場を維持するために役立つ十分なコンテンツとリソースをクラウド バックアップ プロバイダーが提供していれば、MSP は簡単に顧客が求めるソートリーダーになることができます。

クラウド バックアップと Office 365 の詳細に関心がありましたら、ぜひ当社のブログにご登録ください。

Share this blog

ブログを購読する

Fields with * are required